
イタリアの裁判所が、携帯電話をがんの原因と認める
イタリアのトリノ控訴裁判所は、長時間の携帯電話使用によって聴神経種を発症したという男性の訴えを認めた第一審の判決を支持し、男性への補償を命じる判決を11月2日に出しました[1]。 男性は、ヴァッレ・ダオスタ州の企業で専門技術者として働きました(63歳、現在は退職)。1995~2008年の13年間に、携帯電話(1G、その後2G)を合計1万時間以上(1日平...
イタリアのトリノ控訴裁判所は、長時間の携帯電話使用によって聴神経種を発症したという男性の訴えを認めた第一審の判決を支持し、男性への補償を命じる判決を11月2日に出しました[1]。 男性は、ヴァッレ・ダオスタ州の企業で専門技術者として働きました(63歳、現在は退職)。1995~2008年の13年間に、携帯電話(1G、その後2G)を合計1万時間以上(1日平...
フランスで牧場の近くに携帯電話基地局(4G)が設置されたところ、設置後数日で乳量減少や牛の死亡などが起こったため、酪農家が提訴し、裁判所は基地局を一時停止して専門家に調査させるよう命じる判決を出しました(会報第137号参照)。その後、携帯事業者側が上訴し、上級審で酪農家は逆転敗訴、基地局停止判決は取り消されてしまいました。しかし農家は黙っておらず、仲間とと...
前の記事で紹介されている新たな国際委員会ICBE-EMFについて、英国の老舗の電磁波問題ウェブサイト「マイクロウェーブ・ニュース」による解説を紹介します。[ ]は訳注。出典:New Challenge to ICNIRP【訳・網代太郎。訳のアドバイス・山口みほさん】 ICNIRPへの新たな挑戦 反体制派の科学者たちは、より厳しい健康上の制限を求める...
山口みほさん(久留米大学非常勤講師、電磁波研会員) 電磁波の国際指針値を定めているのが「国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)」です。ICNIRPは世界保健機関(WHO)の協力機関に位置づけられていますが、ICNIRP自体はWHOのような国連機関ではなく、ドイツに登録された非政府組織(NGO)に過ぎません。多くの国が自国の電磁波規制値として、この国際...
ICNIRPは電磁波のヒトへの悪影響を防ぐための国際指針値を策定していて、多くの国がこの国際指針値を自国の規制値にしています。日本の規制値は、それよりやや緩いですが、ほぼ同じです。ICNIRPは5G開始に備えて2020年、新たなガイドラインを公表しましたが、基本的には従前と変わらない内容でした。このガイドラインは最新の科学的知見を幅広く反映しているのではな...