スマートメーターを拒否した場合、需要家(電力消費者)が電力を消費するすべての照明や家電などの使用時間を自分で毎日記録して、それに基づいて電力料金を決めるという、いわゆる「積み上げ方式」を受け入れる協定を結ぶよう、中部電力パワーグリッド(中電PG)から強要されているというご相談が、同社のエリアに住む方々から当会(電磁波問題市民研究会)に相次いでいます。中電PGの担当者が家の中に入り、電力を使用する設備をチェックすることまで求められます。積み上げ方式は需要家の負担が過大で、実際に行うことは難しく、実質的にはスマートメーター拒否をあきらめさせるための悪質な嫌がらせであると言えます。
当会は11月4日、積み上げ方式を需要家へ強制することを、ただちにやめることなどを求める要求書を、同社代表取締役あてに送付しました。
同社の担当者から17日にメールで回答がありました。そこには「弊社からお客さまに対してこの方式を強制するような事実はございません」と書いてありました。スマートメーターを拒否し、積み上げ方式を迫られている長野県の方にこの回答をご覧いただいたところ「(スマートメーターを拒否すると積み上げ方式の他に)選択肢を与えない提示は有無を言わせない点で『強制』になる」と指摘しました。スマートメーターは通信部を外しても体調に影響があるという電磁波過敏症の方もいらっしゃいますし、その他のさまざまな理由でスマートメーターを拒否することは正当です。
中電PGは回答の中で「『託送供給等約款』別表第8に準じた協定をご提案しており、『積み上げ方式』については、この別表第8(2)ロに定められている方法に該当いたします」と述べ、需要家に積み上げ方式を求めることを正当化しています。託送供給等約款とは、電力小売事業者が需要家へ電気を供給するために一般送配電事業者(中電PG)の送配電ネットワークを利用するにあたっての規則です。中電PGによる同約款は、ネットで公開されています[1]。
約款には、積み上げ方式以外にも、前月、前年同月または前3カ月の供給電力量に基づいて料金を計算する方法も示されています(別-20頁。通しで356頁)。電力小売事業者である関西電力は、関西電力送配電による同定款に基づいて、スマートメーターを拒否する需要家と前月、前年同月または前3カ月の供給電力量に基づいて料金を計算する協定を結んでいる例があります(会報第147号参照)。中電PGが積み上げ方式だけにこだわる理由が分かりません。
積み上げ方式の強制、強要をやめるよう、引き続き、中電PGに働きかけていきます。【網代太郎】
[1]https://powergrid.chuden.co.jp/resource/goannai/hatsuden_kouri/takuso_kyokyu/tak_yakkan/fre_yakkan_20250131_01.pdf


