岐阜県多治見市・市之倉ハイランド住民はドコモ携帯基地局建設を阻止した

建設計画を見直しさせた力はなにか

 電磁波研会報第13号の15〜17ページ及び14号の3ページで紹介しました岐阜県多治見市・市之倉ハイランドの住民から「ドコモ鉄塔建設見直し=凍結」の詳しい資料が事務局に届けられましたので、その一部を紹介します。
 名古屋の新興ベッドタウンで緑豊かな一戸建て団地を襲った「鉄塔騒ぎ」は住民たちの平穏で安全な環境を守ろうとする強い取り組みで勝利しました。
 経過でわかるように住民が鉄塔建設を知ったのは2001年8月下旬で、それから3ヵ月後の11月下旬という極めて短期間に決着が着きましたが、その間の住民たちの取り組むは大変だったことはいうまでもありません。
 住民たちの総括は次ペ−ジに掲載しますが、ビラ一つにしても一軒一軒説明しながら配布したり、報道関係や市議会への働き掛けはもとより地権者への配慮など「なるべく敵はつくらず味方につけ、ドコモのみ孤立させる」取り組みは、大いに他地域の参考になります。詳しくは「ハイランドを住みよくする会」のウェブサイトを参照してください。下記にURLを示しておきます
http://www.ob.aitai.ne.jp/~osamu-k/
http://homepage2.nifty.com/pika2010e/index.html

建設白紙撤回を支持する戸数の割合(2002年9月20日現在)
・鉄塔建設予定地より100m以内:97.0%
・鉄塔建設予定地より200m以内:94.5%
・鉄塔建設予定地より300m以内:88.0%
・鉄塔建設予定地より500m以内:84.1%
・市之倉ハイランド全体     :77.6%
署名数(ハイランド内)2788名
署名数(その他の地域) 535名

経過(2001年)
2月9日:建設予定地隣地宅に説明し了承
2月15日:地権者より予定地借地の承諾
2月26日:町内会長に説明
4月2日:近隣住宅21戸に説明に伺う
6月25日:地権者と契約(ここまではドコモの回答文より)
8月20日:ドコモ建設地で造成工事開始(ほとんどの住民は鉄塔建設を初めて知る)
8月31日:住民の要請でドコモ説明会
9月8日:住民側緊急学習会130名参加
9月12日:ドコモ、回答書を全戸配布
9月21日:多治見市長と総務省東海総合通 信局長へ署名と要望書提出
9月24日:ドコモへ質問書提出
9月28日:ドコモから質問書の回答書来る
10月1日:岐阜県知事、ドコモ東海本社に署名と要望書提出(市議3人も参加)。その時、口頭で質問
10月25日:ドコモより口頭質問の回答書
11月11日:10月25日付けの回答書への質問書提出
11月21日:「建設見直し」が回答書に記載
11月24日:建設現場のフェンス・現場事務所・簡易トイレ等撤去


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