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マイクロウェーブ・ニュース
2002年9〜10月号より
(抄訳 TOKAI)

ベルリン市議会が国際非電離放射線防護委員会よりもきびしい携帯アンテナ設置基準を可決

 ドイツのベルリンで、学校やデイケアセンタ−や病院など一般の人よりセンシティブな対象者がいる所においては、携帯基地局アンテナの設置についてこれからはより規制を強めることになった。
 ベルリン市議会は、9月10日に「基地局設置指針」を可決した。この指針によって市有地近くについては基地局設置を不許可にすることもできるようになった。この市の指針は、住宅地では市の建物や敷地から国で定められた基準より3倍離れて基地局は設置されねばならなくなった。
 これは実質的にICNIRP(国際非電離放射線防護委員会)の基準より10倍厳しいことになる。
 新指針のスポンサ−である巨大住宅建設団体ハラルド・ウルフのスポ−クスマンは「この指針は一つのパイロットモデルとみている。我々としてはこの指針に従う」と『ベルリナ・モルゲンポスト』(9月11日付け)に語っている。
 昨年12月、ドイツの携帯会社は連邦政府規制機関は国の規制を厳しくしない代わりに、学校や幼稚園の近くに基地局を建設する際は自治体の勧告に耳を傾けるということを約束した。
 ベルリンはドイツの首都だが、ブリュッセル・ザルツブルグ・チュ−リッヒなど欧州の他都市で進んでいる「国基準より厳しい規制を自治体が独自にかける」方策をベルリンがとり始めたことになる。


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