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<解説>

WHO国際電磁波プロジェクト2003年の研究課題

<注>この解説の元になった文は、WHO国際EMFプロジェクトのウェブサイトに掲載されていた記事を、国立保健医療科学院が翻訳したものです。

 WHO国際EMFプロジェクトが「2003年WHO高周波電磁界の研究課題」と題する最新文書をサイトに載せた。その中で「このRF研究課題は最優先研究であり、RF暴露に対するWHO健康リスク評価のもととなっている。WHOの健康リスク評価に高い価値を持つ研究ガイドとして、研究者にはこの研究課題を用いるよう提言する。大規模な研究プログラムを最大限に活用するため、政府や産業を資金基盤とする機関は、WHO研究課題に協調して取り組むよう提言する。」と高周波研究の奨励をしている。
 1996年から10年計画でスタ−トしたWHO国際EMFプロジェクトは、極低周波と高周波の両分野で新しい環境保健基準(Environmenntal Health Criteria)を出すため諸活動・研究を進めてきており、極低周波については今年(2003年)中に基準案を出し2005年に最終報告を出す手順で進んでいる。
 一方、高周波の方は遅れており2006〜2007年に最終報告の予定である。
 極低周波についてはスウェ−デンのア−ルボムらや米国のグリ−ンランドらのプ−ル分析、および日本とイタリアの全国疫学調査もありそれなりのデ−タがそろってきているが、高周波についてはかなり遅れている。そこで本格的な研究デ−タをそろえるため今回の「研究奨励」が出されたと思われる。


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