<海外情報>

(抄訳:TOKAI)

台湾の消費者問題評議会が12歳未満では携帯電話を使わせないようにと発表

台湾ヘッドライン
2005年4月7日

□台湾でも子供の携帯電話が普及
 台湾の携帯電話会社は子供への携帯電話販売に力を注いでいる。しかし、台湾の消費者問題評議会 (Coucil on Consumer Affairs) は、4月6日に、早い時期に携帯電話を使うと肉体的にも精神的にも害があるので、親は12歳未満の子供には携帯電話を使わせないようにと発表した。
 評議会によれば、世界的に子供の携帯電話使用に慎重な姿勢が見られるという。英国では、英国放射線防護局(NRPB)が今年1月に、8歳未満は使うべきでないと発表し、中国の消費者連盟は、2001年に携帯電話やマイクロ波を使った機器を使うことに警告を出して、長時間の使用はなるべくやめるようにと警告した。

□携帯電話の長時間使用は良くない
 リ−・フェン評議会議長は、携帯電話電磁波を長期間浴びていると、血管・目・生殖機能・免疫機能・新陳代謝に悪影響を与えると語った。まだ携帯電話の有害性は公式には宣言されていないが、オ−ストラリアの研究結果では携帯電話はタンパク質の熱ショック・細胞防御システムへの悪影響・がん誘発の原因になることが示された。だから、妊娠女性や子供は携帯電話を使うことを避けるか制限すべきだとしている。また、台湾技術大学電子工学科の Hsiao Hong-ching 教授は、12歳未満の子供の頭蓋骨は未発達で脳の防護が十分でないので、12歳未満の子供の携帯電話使用を勧められないと語った。

□エックス線と変わらない影響を与える
 Liming 技術大学電子科助教授 Yi Shannong 氏は、携帯電話はかけた直後が一番電磁波が強く、その時携帯電話を当てた耳のあたりの影響はエックス線と変わらないほどの強さのため、脳に悪影響を与えている可能性があり、もしどうしても子供に携帯電話を使わせると親が言うのならば、せめて子供の頭から携帯電話は離すべきだと語った。ハンガリ−の科学者は、若い人に携帯電話の使いすぎは“携帯電話依存症”になっているという研究内容を発表した。ハンガリ−の科学者によれば、影響受けた若者は携帯電話を切った瞬間に落ち着かなくなり、気力が低下し、神経質になり、不安になる、といったいろいろな心理症候群に陥るという。なお、熱吸収比(SAR)の公表や子供用携帯電話の自粛も勧告された。


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