<海外情報>

ドイツ環境省が携帯通信と研究に関するプレス発表

http://www.deutsches-mobilfunk-forschungsprogramm.de/

□住民の関与が基地局トラブル減らす
 ドイツ連邦環境省政務次官のジモ−ネ・プロ−ブスト氏の見解によれば、ドイツ携帯通信研究プログラムは重要な啓蒙活動を行なっている。ベルリンで行なわれた連邦放射線防護局の第3回専門会議では、技術の急速な進歩を、電磁場が健康に与える可能性のある影響に関する予防的な研究で随伴していると宣伝した。
 プロ−ブスト氏によれば「ドイツ携帯通信研究プログラムから得られた結果は、国際的かつ学際的な討論の場で反響を呼んでおり、これをもってリスク評価への重要な貢献を行なっている」。一般的に明瞭な情報政策が、住民の不安を取り除くのに貢献している。
 プロ−ブスト氏によれば、これまで携帯電話回線事業者と地方自治体の間での協力関係が改善されたが、中継基地局の計画と設置に関してはまだ争いが絶えない。どこに中継基地局を設置するかを決めるにあたって、もっと住民が関与すれば、衝突は減っていくだろう。

□環境省は研究奨励に850万ユ−ロ出す
 ドイツ携帯通信研究プログラムは、環境省と放射線防護局が発起人となってはじまった。環境省と携帯電話回線業者がそれぞれ850万ユ−ロ(合わせると1700万ユ−ロ)を出資して、奨励している。研究のコ−ディネ−トと実施は、放射線防護局が担当している。2002年から「携帯通信」のテ−マで、生物学、ドシメトリ−、疫学、リスク・コミュニケ−ションの研究計画が実施されている。この目的は、根本的な生物学的効果とメカニズムを、科学的に確定することで、国内外での研究結果を考慮して健康にどんな意味を持つかを査定する。電磁波過敏症の可能な原因が解明されることも望まれる。


会報第34号インデックスページに戻る