IH調理器の問題点を国民生活センタ−が指摘

日経ア−キテクチュア 2006.5.15

 国民生活センタ−は、2006年5月10日に、IH調理器の商品テスト結果をリポ−トとして発表した。タイトルは「IHクッキングヒ−タ−の安全性と加熱性能−温度センサ−の精度向上やすべての金属鍋が使えるとうたったものを中心に−」。
 対象製品のメーカーは、松下電器、日立アプライアンズ、三洋電機、東芝コンシュ−ママ−ケティング、シャ−プ、三菱電機。
 松下電器と日立アプライアンズの製品はオ−ルメタル対応で、鉄製鍋だけでなく、従来のIH調理器では使えないアルミ製や銅製の鍋も使用が可能になっている。
 リポ−トによると、安全性に関しては、空焚き検知機能が働かなかった製品や、トッププレ−トが高温になっても「高温注意表示ランプ」が点灯しなかった製品があった。オ−ルメタル対応製品の性能としては、3リットルの湯をステンレス製鍋では約6分で沸騰させたのに対し、アルミ製や銅製では11〜15分かかったという。
 「IH調理器は、温度上昇に対する安全装置が搭載されたからといって、火災ややけどの恐れが完全になくなるわけでない。オ−ルメタル対応製品で鉄製以外の鍋を使うと、湯沸かしにかかる時間は鉄製鍋の約2倍」というわけだ。


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