スカパーの巨大アンテナ建設計画に住民が反対

□マンション密集地に巨大アンテナ設置
 衛星デジタル放送会社、スカイパーフェクト・コミュニケーションズ(スカパー)が、屋上に巨大パラボラアンテナを12基もつけた、新社屋の建設計画を進めている。場所は東京都江東区役所庁舎に近くであり、周辺にはマンションが多く建てられている。新社屋は地上5階で、パラボラアンテナの直径は7.6メートルもある。

□最大0.7マイクロW/cm2も照射される
 スカパーの資料によると、新社屋に一番近いマンション(ファミリータウン東陽)には、14ギガヘルツのマイクロ波が、通常でも0.07マイクロW/cm2であり、最大では0.7マイクロW/cm2にもなる。とんでもない値である。

□竹中工務店の責任は大きい
 このスカパー新社屋は、竹中工務店の所有ビルだという。そして、マイクロ波が強く当たるファミリータウン東陽も、竹中工務店が施行したマンションだという。建築会社というのは、マンションだけでなく、住環境も合わせて売るものだ。大手ゼネコンならそれだけ社会的責任も大きい。マンション売って儲け、隣のビルをどんな会社でもいいから貸して儲ける、ということが許されていいはずがない。

□スカパーは立地条件に配慮すべき
 なによりも、スカパーは電磁波を出す会社なのだから、新社屋地の決定の際は、十分に立地条件に配慮すべきであろう。なにも住宅密集地でなくてもいいはずだ。地先に埋立地はいっぱいある。

□住民が原告団結成して提訴
 19名の住民たちは原告団を結成し、2007年1月19日に、工事差し止めを求める提訴を東京地裁に行なった。
 日本は21世紀にIT立国を目指しているので、こうした国民無視の計画があちこちで起こりうる。警戒をしてゆく必要は大きい。


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