<海外情報>

(報告:大久保貞利)

過敏症にとってキューバでは治りやすいかも

ほとんど無い携帯電話、100%有機の都市近郊農業、世界トップレベルの医療

□チャチャチャの国
 2006年11月に、カリブ海のキューバに行ってきました。この国はダンスの国で、マンボ・チャチャチャ・ルンバ・サルサはキューバで生まれ世界に広がったダンスです。国民性は、とにかく陽気で親切です。

□危機をチャンスに代えたみんなの知恵
 米国から長く経済封鎖され、1989年にソ連圏が崩壊して経済援助が無くなったことで、未曾有の経済困難を経験し、国民は餓死寸前まで追い込まれました。そこから抜け出すために、キューバ国民が編み出した知恵が、都市と近郊の空き地を農地に変えることでした。しかも経済困難で金がないため、金のかかる農薬や肥料は使わず、有機農業で農業生産を始めました。今では、人口220万人の首都ハバナでは、野菜のすべてを近郊の有機農業で賄っています。

□医療水準は世界トップレベル
 キューバの最大の誇りが、医療費と教育費の完全無料化です。医学部も例外ではないので、この国には約6万千人の医師がいます。人口167人に1人であり、人口比で米国の2倍も医師がいます。医療水準も世界のトップレベルで、あのマラドーナがドラッグ治療で選んだのは、ハバナの病院です。医療の内容でも、西洋医学だけでなく、東洋医学や代替医療も積極的に取り入れており、進取の精神に富んでいます。

□50年代アメ車と馬車が走る国
 米国による国家的いじめである経済封鎖の影響で、1950年代の米国車を修理につぐ修理で、今でも大事に使っています。地方都市では、主力の公共輸送機関は馬車です。当然、携帯電話などほとんど普及していません。

□健康的な国キューバ
 食物は有機野菜で医療は発達し携帯電話は無いとなれば、電磁波過敏症や化学物質過敏症などの過敏症患者には天国です。実際、平均寿命も78歳で中南米ではダントツの1位です。平均寿命の男女差が最も少ないのも、キューバの特徴です。


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