ラピッド計画のIAC報告はEMFと白血病弱い相関あり

しかし、いまだ議会に報告書出さずにいる

□すさまじいロビ−活動が原因か
 「電磁波問題をどう具体的に政策とし取り扱うか」をテ−マに米政府が92年に4千4百万ドルかけ実施した「ラピッド計画」は、99年6月にNIEHS(国立環境健康科学研究所)が最終報告書を提出したことで研究関係の報告は終了した。
 あとは何本かの研究関係最終報告書をもとに、「IAC(関係省庁間調整委員会)」(委員長イムリ−・ギュ−ク=エネルギ−省)が米議会提出用の最終報告書をつくり提出だけの段階になっている。
 すでに8ペ−ジのIAC最終報告書は完成しているが、ホワイトハウスの「米科学技術政策局」(OSTP)に棚上げされいまだ議会へ送付されていない。

□「白血病原因の弱い証拠あり」とある
 IACの最終報告書は2〜3ペ−ジに掲載したが、その結論は99年6月のNIEHS(国立環境健康科学研究所)の繰り返しで「極低周波電磁波(ELF EMF)曝露(被曝)は白血病を引き起こす弱い科学的証拠のため、完全に安全だと認めることはできない」し「小児白血病と成人慢性リンパ性白血病で報告された関係はとりとめないとか否定的な研究結果と安易に退けることはできない」としている。
 最終報告書を書いたIACに関係する7つの省庁代表もNIEHS見解を繰り返した。すなわち「個々の研究は弱いが、合わせると子どもに居住中に電磁波被曝が増えると小さいがかなり一定したパタ−ンでがんリスクが増えることが立証される」と。

□距離はなし時間減らせ、と勧告している
 IACは電磁波曝露(被曝)を制限する新しい規則は勧告していない。被曝を減らしたい人は「発生源から距離をおき、被曝時間を減らせ」としている。


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