関西電力エリアでもアナログメーターを継続使用へ

東麻衣子さん(アナログメーターの存続を望む会、電磁波研会員)

 「アナログメーターの存続を望む会」の東麻衣子さんへ、関西電力送配電から、アナログメーターを「電磁波が出ないタイプのスマートメーターへ交換させてほしい」と昨年暮れに電話がありました。
 東さんは、電磁波過敏症から回復しましたが2015年、知らない間に自宅にスマートメーターが設置され、電磁波過敏症の重い症状がぶり返しました。関電に交渉してアナログメーターへ交換させ、また、集合住宅の両隣の家にもお願いしてアナログメーターへ交換してもらうことで、日常生活を取り戻しました。
 今回の関電からの電話に対して、東さんは、電波が出なくても体に合わなかったら困るので、やはりアナログメーターを使い続けたいと返答し、関電はそれを受け入れました。東さんに、この件について、ご報告いただきました。
 東京電力はアナログメーターへの交換を不当にも拒否し続けています。需要家(電力消費者)がスマートメーターを断固拒否した結果、有効期限が過ぎたアナログメーターを使い続けている方々が大勢います。これは計量法違反ですが、違反の責任は計測する側(電力会社)にあります。東電エリア以外で有効期限後のアナログメーターを使うことになったケースは、当会が知る限りでは東さんのケースが初めてです。
 東京電力は、有効期限後のアナログメーターを使うにあたって、協定書面を交わすことを需要家に求めてきます。東さんのケースでは関電が「毎月電話で協定」と言ってきたとのことです。当会は、ご相談をいただいた時には「協定は結ぶ必要ない」とアドバイスしています。私たちは有効なアナログメーターの設置を求めているのであって、期限を過ぎたメーターを使うのはあくまでも電力会社の都合によるものだからです。


 昨年(2022年)12月20日午前10時半ごろ、関西電力送配電からメーターの検定が期限が近付いているので取り替えをお願いしたいと電話がありました。2021年5月の時点では「検針するときだけ電波を発するスマートメーター」があると関西電力送配電の人から聞いていましたが、今回は通信機能がなく電磁波が一切でないタイプのスマートメーターだと言っていました。
 また、30分毎の電気の使用量についても記録できないそうです。
 スマートメーター本体が身体に合わなかった場合を危惧してアナログメーターの継続を願い出ました。検定が切れているので協定を結び毎月関電から確認の電話があるようです。

関西電力送配電から電話があった後、同社から東さんへ届いた手紙

 電話では、以下のやり取りをしました。
 私(東):引き続きアナログメーターでお願いしたいです。
 関電:アナログメーターはもう作っていないので在庫がありません。通信機能がない電磁波が出ないタイプのスマートメーターをつけさせていただきたいのでご相談の電話をしました。
 私:実際に取り替える前にみせていただくことはできますか?
 関電:できますよ。
 私:私が以前聞いたのは検針する時だけ通信する電波を発するスマートメーターでしたが、今回はまったく電磁波が出ないタイプということですか?
 関電:そうです、そうです。
 私:(ほんまかな?)
 私:どこのメーカーですか?
 関電:株式会社エネゲートです。
 私:検針はどのようにするのですか?
 関電:直接見に行きます。
 私:電磁波は出ないタイプといってますけど、もし身体に合わなかったら家に住むことができないので検定が切れたままでいいからアナログメーターのままでお願いしたいです。子どもも大きくなって学校もあるので実家に避難することもできないので…。スマートメーターで体調をかなり崩したので今のままの方が身体的に安心なんです。難しいですか?
 関電:それでもちょっとなるんであれば、そのまましかないんかなと思ってるんですが…(う~んと悩む感じ)ただ、検定が過ぎてしまうとその都度協定という形で料金の分でお電話差し上げてって感じになるんです。毎月…。
 私:それは大丈夫です。その方が安心なので。
 関電:それでよいですか?
 私:一度アナログメーターを外してしまったら元に戻すことができないですよね。スマートメーターに通信機能がなくても本体そのものが身体に合わなかったら困るなと思って。せっかくお勧めいただいているんですけど…。
 関電:あっ、いえいえ。わかりました。じゃあ、明日伺うのは無しにして引き続きこのままメーターでやらせていただきます。
 私:ありがとうございます。両隣は通信機能がないタイプになりますか?
 関電:そうなります。東さんのアナログメーターの期限は2023年11月まで、Aさんは2023年1月まで、Bさんは2023年12月までです。
 私:Aさんのスマートメーターの格納庫は少し離れてますが、Bさんのスマートメーターは私の家のスマートメーターを同じ格納庫に入っています。Bさんのお宅もアナログメーターで続けるなら毎月関電から電話があるということなんですよね。
 関電:そうなりますね。Bさん宅はどうさせてもらいましょう?
 私:まだ時間があるのでBさんに交渉してみます。もし、ダメだった場合で、私が体調を崩す時はスマートメーター本体に電磁波を遮蔽するシートなどを周りに張っても問題ないですか?
 関電:どういったものですか?
 私:透明なシートタイプで電磁波を抑えるものです。
 関電:デジタルの数字が見れたら大丈夫です。そこだけちょっと見えるようにしてもらえたら。
 私:大丈夫ですか?
 関電:大丈夫です、大丈夫です。
 私:最後にもう一度確認ですが、2021年5月に関西電力送配電の方とお話させていただいた時は検針する時だけ電波を発するスマートメーターだといっていましたが今回はそれとは違うやつなんですね。
 関電:そうです、そうです。一緒じゃないです。
 私:数字がデジタルで電気メーターに近い形ですか?
 関電:そうです、電磁波が発生しないやつです。確実に。
 私:スマートメーターって30分毎の電気の使用料を検針するじゃないですか。今回のスマートメーターはそういうのはありますか?
 関電:ないです。記録を保持するのがないんで。30分毎もないです。
 私:ありがとうございます。まずはお隣さんと交渉してみます。いつまでにお返事すればよいですか?
 関電:検針期限内であれば大丈夫です。

 今回わかったことは
①通信機能がなく、30分毎の電気使用量を測定しないスマートメーターができた
②検定が切れてもアナログメーターを使い続けたければ、協定を結び毎月関電から電話確認がある
 2015年に比べて関電の対応が随分柔軟になった印象です。
 両隣のうち、Aさん宅は1月末までに新しい機種に変わる予定なので交換が終わったら機種を確認したり電磁波を測定してみようと思います。
 また、Bさんにお願いして引き続きアナログメーターを使っていただけることになりました。同じ格納庫に入っているので本当に助かりました。

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