電磁波過敏症、私の症状と対応

カモミールさん(会員、埼玉県)

 私は5年程前に電磁波過敏症を発症しました。
 なり始めのころは、頭がボーッとして耳の後ろあたりや耳の中が痛く、体がだるくて仕方ない、そんな状態でした。これはおかしいと思い、すぐ医者にもかかりました。耳鼻科、脳外科、脳ドック、アレルギー科、眼科、精神科。精神科では環境不耐症であると診断されましたが、処方された薬も私には合わず吐いてしまい、身体が拒絶していました。最終的に、そよ風クリニックの宮田先生のところへ行き電磁波過敏症だと診断されました。
 まず、家の中で困った事は、家電が使えなくなってしまった事でした。掃除機、トイレの温水洗浄便座、ガス式の床暖房、冷蔵庫、食器洗浄機、ガスコンロも反応してしまい、キッチン周りは特にひどいです。何を使っても吐き気と後頭部をぐっとしめつけられる様な感覚、胸が苦しくなる感覚になりました。
 他には、クーラーの室外機、洗濯機、電話、テレビ、パソコン、プリンター、こたつ、ファンヒーター、ドライヤー……。テレビは電源が切れて画面が黒い状態でも待機電力のためなのか、ぞうきんがけをすると後頭部からしめつけられるような感覚がするので、すばやくそうじしています。

耳鳴りの正体は電波の音か
 換気扇、扇風機にも反応していましたが、自宅近くを飛ぶヘリコプターで胸が苦しくなった時、これはまずかいも……と思いました。何故か自宅近くでヘリが飛ぶ事が多くあり大変でした。また、自宅近くには畑があり、トラクターが来て耕す振動にも反応したり、近所の住宅新築工事が始まった時も基礎工事で使っている重機に反応してしまい、さすがに自宅に居られず避難しました。
 私の症状として日常的に耳鳴りがあります。電磁波の強い所に長い時間居ると、部屋の照明やまわりの音に敏感になり、暗く静かな部屋に逃げこみます。そこで体を横にして休んでいても、絶えずいくつかの音が聞こえてきます。耳で聞くというより脳に直接伝わってくる感じで眠れなくなります。この音の正体は何なのだろう?と思うようになり、ある時、一つの事に気がつきます。生活音があまりしない静かな所でスマホのメールが来る時、キーンとかすかな耳鳴りがしました。その耳鳴りの2~3秒後に、スマホのメール受信の画面やバイブが作動しました。この時、スマホは飛んできた電波をひろって、少し後にお知らせの機能がはたらく事を体感で感じました。と同時に電波が耳鳴りとして聞こえるという事実にも大変驚きました。なので日常的に聞こえているいくつかの音も耳鳴りのように感じますが、きっと空間を飛んでいる電波なのだろうと思い至りました。

外出の後はアーシング
 室内でも室外でも反応する物が増えてくると外出するのがつらくなりました。スーパー、コンビニ、自販機、排気口、トラック・バス等のエンジン。公共の乗り物は長時間はつらいので、自家用車での移動が多くなりました。また、近所の住宅街を歩いていて信号待ちをしていると急に後頭部をひっぱられるような感覚になり何だろう?とあたりを見回すと、すぐ近くに信号機の電柱についている配電盤があり、これに反応しているのがわかりました。かなり強いので、その事があってから近くを歩かないようにしています。
 ショッピングモール、電車等も、キーキーという耳をつんざくような音が多くしています。体じゅうが痛くなったり目を指されるような痛みが出たりするので、長時間居る事は苦痛です。
 私の体の許容範囲を超えてくると、心臓がピクピクしたり、三角のギザギザした光るものが視えてきたりします。なので、外出する時は休息しながら無理しないように心がけています。
 帰宅後には、体に帯電した電気をアーシングできる布(レジナ製「アースインナーニット ダブルサイズ」)にアースできるプラグ(同「エルマクリーンII」)をつないで30分~1時間その上で裸足になって横になります。このアーシングをすると少し楽になるので、私には必需品です。パソコン、スマホを長時間使ってしまいそうな時も、この布をイスに敷いて使っています。

物がよく壊れるように
 それから身体症状とは他に、身の回りの物が使えなくなる事もあります。
 その例として、銀行のキャッシュカードの部分が壊れてしまいATMで現金が引き出せなくなる事が多くなりました。どの銀行のカードもそうなるので、不思議だなと思って窓口へ持っていって直してもらっています。カードだけでなく紙の通帳も同じく使えなくなるので、その時は新しい物に交換していただきました。銀行の店内もかなり強い場所なので長時間滞在するのは無理ですが、現金の出し入れの回数を最少限にして対応しています。
 他には、お店のレジは精算時にどうしてもレジの前に立たなくてはならず苦手です。ある時、精算する時にそのレジが突然動かなくなる事があり、店員さんも壊れたレジと格闘してお金を払いたくても払えない状況がありました。そんな事が1日3回たて続けに起きた時は、もうレジの前に立つのは良くないと思い、レジ精算は家族にかわってもらうようになりました。
 あと、自宅の玄関のドアが電子キーなのですが、私が朝、玄関のたたきから降りたら、勝手にカギが閉まってしまう事がありました。何もしていないのに近寄るとカギがかかってしまうので、これは大変だと思い、外出する時は、物理的にカギ開けをする従来型のカギを持つようになりました。

望みを捨てずに
 思いも寄らない事が増えてくる中で、神経がすり減る時もあります。そのストレスによって、より悪化するのをなるべく減らせるように、ストレッチをしたり軽く身体をマッサージしたりして過ごしています。今まで出来た事が出来なくなったり、やりたいと思える趣味も制限がかかったり、生活に支障をきたしています。体調も良くなったり悪くなったりの繰り返しですが、少しでも症状が良くなるという望みを捨てずに過ごしています。

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