北條祥子さん(東北大学大学院歯学研究科)ら
日本臨床環境医学会学術集会(2024年6月)での発表から
化学物質過敏症、電磁波過敏症の可能性があるかどうかを調べたり、過敏症発症者の病状の重さを調べたりするための国際共通環境過敏評価調査票(問診票)を用いて、一般大学生を対象に行った健康調査の結果を、北條さんらは発表しました。
2021~23年、宮城県のA大学の学生701名を対象に、過敏症評価問診票で調査。化学物質過敏症の可能性が大きい学生は12名(1.7%)、電磁波過敏症の可能性が大きい学生は5名(0.7%)いました。
自分の何らかの症状と関係があると推定したIT機器は、スマホ・携帯電話(37.4%)、パソコン(31.9%)、テレビ(14.1%)、蛍光灯(9.0%)で、電磁波を発生する身の回りの機器が健康に影響している可能性を考えている学生が、意外に多いという印象を受けました。
治療中/既往の疾患は、花粉症(19.3%/23.4%)、アレルギー性鼻炎(10.1%/26.1%)、アトピー性皮膚炎(7.2%/9.7%)、片頭痛(6.4%/13.3%)、食物アレルギー(2.9%/8.3%)と、アレルギー疾患が多く見られました。また、多くの学生が睡眠障害(61.5%)、ストレスを感じることがある(45.6%)と答えました。【網代太郎】