2024年度からKDDIが、26年度から楽天が、スマホと携帯電話との間で直接通信できるサービスを始めると発表していますが、衛星からの電波はどれくらいになるのかが、やはり気になります。当会にも、会員から何件か問い合わせがありました。
そこで楽天に問い合わせたところ、9月10日にメールで一応の回答がありましたので、ご紹介します。
KDDIについては、6月と8月の2回にわたって問い合わせましたが、回答がありません。市民に向き合う気が毛頭ない会社であるようです。
楽天への質問書
2024年8月16日
楽天モバイル株式会社
代表取締役会長 三木谷 浩史 様
質問書
電磁波問題市民研究会
事務局長 大久保 貞利
平素より通信事業にご尽力いただき、ありがとうございます。
私たちは、全国の会員で構成する環境NGOです。
御社はAST SpaceMobile社と共同で、宇宙に打ち上げた人工衛星を活用して、日本の隅々まで電波を届ける「スペースモバイル計画」の2026年度内開始を目指しています。
つきましては、私たちの会員にとって関心が大きい、以下の各事項についてお教えいただきたく、お願い申し上げます。
- 地上のスマートフォンからの電波を衛星が受信することがどのようにして可能になるのか、お教えください。
- スマートフォンと衛星との間の通信のために使う電波の周波数や出力をお教えください。
- 衛星からの電波は、地上において、どのくらいの電力密度(μW/cm2)になりますか? 6分間平均値および最大値をお教えください。実際のところがまだ不明である場合は、推計値等、わかる範囲でけっこうです。
お忙しいところ誠に恐縮ですが、9月16日までにお返事をいただきたく、お願い申し上げます。
以上
楽天からの回答
電磁波問題市民研究会 網代 太郎 様
平素よりお世話になっております。
楽天モバイル広報部でございます。
この度は、三木谷宛に質問書をいただきありがとうございます。
AST SpaceMobileとのプロジェクトに関するご質問について、お時間をいただき恐れ入りますが以下の通り回答申し上げます。
1への回答:
「米AST SpaceMobileは、低軌道衛星を活用することで、スマートフォンの電波を衛星で受信することを可能とします。衛星とは距離がありますので、衛星から地上に届く電波は、地上にある通常の基地局から届く電波と比べると弱いものになります。また衛星と楽天モバイルのネットワークをつなげるためには、ゲートウェイと呼ばれる地上設備を使用します。」
2への回答:
「スマートフォンと衛星との間の通信には、普段楽天モバイルの携帯電話サービスでご利用いただいている周波数帯の一部を使用することを想定しています。具体的な周波数については、現在検証中の内容が含まれるため、回答を控えさせていただきます。」
3への回答:
「技術的な詳細は、現在検証中の内容が含まれるため、回答を控えさせていただきます。」
以上、ご確認の程、よろしくお願いいたします。