国民の健康を真剣に考えない省庁に疑問と怒り

基地局問題院内集会(2023年8月)

Aさん(院内集会実行委員)

大河原雅子議員

 今回、大河原まさこ衆議院議員のお取り計らいの元、電磁波研執行部のご協力を頂きながら、院内集会を無事に開催することができました。当日は、夏真っ盛りの残暑の厳しい中、電磁波研の会からもたくさんの方がいらして下さり、結果的に129名もの方が参加して下さいました。国会議員の方も5名参加して下さり、以前から電磁波の問題に関心を持っている市議や区議の方の参加もありました。当日はどれだけの方が来て下さるのか本当に不安でしたが、関心を持つ多くの方に集まっていただけてとても嬉しかったです。大会議室の予定が変更になってしまったことは皆さんに大変申し訳なく思っております。
 2年前にKDDIの携帯基地局が自宅前に設置されてから、撤去するためにできることを私なりに一つ一つ実行してきましたが、通信会社に訴えるだけではどうにもならないことが分かりました。また、毎月、電磁波研に通う中で、同じように基地局問題で悩む人、電磁波で体調を崩している人がたくさんいるということを知りました。各自がそれぞれに声を上げること自体大変なことなのですが、それらを一つの大きな声にして省庁に届け、広く世の中に問いかけてみたいと思うようになり、院内集会への気持ちを伝えたところ、網代さんがやってみましょうと応えて下さったことからこの会が始まりました。電磁波研の方々を中心に、熱い思いを持った方々も集まり、実行委員会形式で皆で相談を重ねながら準備していくという貴重な体験をさせていただきました。
 当日は、大久保さんの講演、海外の状況についての報告、そして基地局が立った後体調を崩し、健康被害が出たため、引っ越しせざるを得なくなった方の訴えなどもあり、そうしたことを直接多くの方に伝え、知ってもらうことができてよかったと思います。
 その一方で後半の省庁からの回答は、私たち国民の健康について、真剣に考えようとしていないのだな……ということが如実に感じられてしまう残念なものでした。総務省は以前から一貫して電磁波の非熱作用について、人体への影響は認められないという見解ですが、実際に基地局が立った後に健康被害が出ているという報告があっても、いまだに聞く耳を持たず、向き合おうともしていない姿勢に大きな疑問と怒りを感じましたし、厚労省も、電磁波によるものと思われる健康被害が報告されているにも関わらず、その実態を把握していないことに暗澹たる気持ちになりました。しかしながら省庁に要望書を出せたことや、たくさんの方と向き合った院内集会という場で、直に回答して頂き集会の記録が残ったことの意味は大きいですし、今後動画を発信していくことで、「このやり取りを見ると電磁波は安全だと言い切れないのかもしれない」と思い始める人が増えていくきっかけにもなることでしょう。
 目の前の基地局は撤去に至っておりませんが、院内集会に参加したことで、私も有志の方ももう少し頑張ってみようかなと思えるようになりました。基地局の問題は本当に大変ですが、これからも声を合わせて訴えていくことが大切ではないかと思っています。

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