宮城県名取変電所問題 これが問題の石巻変電所正門前の看板です

 宮城県名取市愛島(めでしま)地区に建設予定の東北電力名取変電所問題の続報です。東北電力は、名取変電所の出力90万KVAと同規模ということで、「石巻変電所」の住民見学ツアーを企画しました。石巻変電所の出力は90万KVAで名取変電所と同じ規模です。
名取変電所
 上の図を見てください。これは石巻変電所正門前にある案内図です。
 石巻変電所は新設時は「30万KVA」でしたが、その後拡張され90万KVAに出力拡大となりました。拡張された正確な時期は東北電力が説明しないのでわかりません。正門前の案内図は新設時当時のままなのです。案内図というのは、その施設の顔なのですから、変更した時点で書き換えるべきです。出力変更は周辺住民には説明がありませんでした。1月26日に開催された東北電力主催パネル展で、石巻変電所正門前の案内図が現状で合わないのでは、と住民が質問したのに対し、対応した東北電力社員は「(案内図は)電気の流れを知らせる目的だから、問題ない」と答えたそうです。それでも住民が食い下がったら、上司が出てきて「検討します」と答えたので、その場は収まりましたが、なんとも不誠実な態度です。

東北新幹線沿線火災事故の怪
 2012年10月31日午前10時20分ごろ、名取市愛島塩手の造園業Tさんの納屋で出火騒ぎがあり、近くを走る東北新幹線東京―森岡間の上下線で一時運転を見合わせる事故になりました、この事故で約1万8千人に影響が出ました。JR東日本や消防によると、Tさん宅は新幹線線路から数十メートルで、近くには新幹線の変電設備があります。消火活動にも影響があったため、消防から架線への送電を止めるよう要請されたJR東日本は、白石蔵王―仙台間の架線を停電させました。
 これだけの事故なのに、その後警察も消防も原因不明のままあいまいな状態が続いています。火事のあったTさん宅の納屋は電気が通っておらず、無人の状態でした。住民たちがJR変電所周辺を測定器で測ったら「76ミリガウス」と高い値が出た場所の近くに納屋はあります。もちろん「何が原因か」はわかりませんが、こうした不自然極まりない事故に対して、徹底した原因究明が本来、なされるべきです。【大久保貞利】

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