ロシア、子どものリモート学習の安全指針

訳・大井靖子さん

 新型コロナ感染症流行により子どもがパソコンなどを使ってリモート学習をする場合の安全指針をロシア当局が2020年3月にまとめました。Wi-Fiの電波発生源から5m以上離れることなどが推奨されています。


18歳未満の子どもの遠隔学習におけるデジタル環境の安全について

 一時的に通学が制限された家庭での遠隔学習に関する以下の要請は、学校やその他の教育機関で必要上、教育制限が加えられている間、子ども、およびその両親、祖父母など家庭でデジタルテクノロジーを使って学習する子どもを援助する人びとのために定められたものである。

  1. 18歳未満の子どもを対象とする家庭での遠隔学習は、主に有線によるパーソナルコンピュータやノートPCの使用を推奨する。無線を使用する場合は、Wi-Fiポイントから作業場所まで5m以上離さなければならない。
  2. コンピュータ(ノートPC)のキーボードは作業開始前に、その都度、消毒薬で消毒しなければならない。同じくモニターも作業場所の側面から消毒薬で消毒しなればならない。
  3. キーボードを使う前に、子どもも援助者のおとなも手を洗わなければならない。
  4. 視力障害や骨筋肉組織異常のリスクを軽減するために、コンピュータ(ノートPC)で作業する子どもに適切な場所を整え(机と椅子の高さは子どもの成長指標に合わせること)、モニターの画面が逆光にならないようにしなければならない。
  5. 子どもの作業場所の基本的光源は画面の脇に置くこと(画面の背後や作業者の背中からの光源は禁止)。明るさはほぼ画面の明るさと同程度にすること。
  6. 家庭での遠隔学習にタブレットを使用するのは15歳以上の子どもに許容される。タブレットを使う前に手を洗い、画面を消毒薬(湿ったナプキン)で拭く。Wi-Fiポイントの位置は子どもの作業場所から5m上離すこと。タブレットは30度の角度をもたせて机に置き、画面から子どもの眼は50㎝以上離す。ノートPCやタブレットを膝や両手にのせたり、寝ながらの作業は禁止。
  7. 18歳未満の、どの年齢の子どもも教育目的(読書や情報探索)にスマートフォンを使うことは完全にやめること。
  8. 読書や課題に当たるときは、すべての年齢の子どもは主に紙の本やノートを使うことを推奨する。
  9. 6歳未満の子どもが家庭での教育目的にコンピュータテクノロジーを使うことは全面的に禁止。
  10. 6歳から12歳までの子どもは家庭での教育目的にコンピュータテクノロジーの使用を最小限にすることを推奨する。必要な場合は1日最大2時間とする(テレビを含めて)。時間割は、6歳から8歳の子どもはスケジュールにそって《1対3》で10分学習したら30分休む、8歳から12歳の子どもは《1対2》で10分学習したら20分休むプログラムを組み立てること。
  11. 12歳から18歳の子どもの、コンピュータテクノロジーを使っての時間割は、12歳から15歳までの子どもは30分学習したら60分休み、15歳から18歳までの子どもは《1対1》で45分学習したら45分休む。
  12. 眼の疲労を予防するためには休憩時間に眼の運動を、体全体の疲労予防には屈伸運動や体の回転や膝を曲げるなどして凝りをほぐす。
  13. イヤホンやヘッドホンを使うときは、1時間以内、ボリュームを60%以下に抑える。
    14.
  14. 勉強部屋は勉強を始める、少なくとも15分前に換気を行い、1時間ごとに換気を行う。
  15. 教育目的のタブレットとスマートフォンを屋外(公園や遊び場など)では使用しない。

 以上は、子どもの健康のための安全な教育技術の提供に関する多施設共同研究プログラムのデータ、国立子どもの健康医学研究センターの子どもの健康の資料、およびWHOの要請とデジタル教育の衛生に関する優れた世界の実践を基に作成した。

V.R.クチマ
ロシア科学アカデミー準会員、子どもの健康のための安全な教育技術の提供に関する多施設共同研究プログラム責任者、ロシア連邦保健省連邦国家自治機関《国立子どもの健康医学研究センター》子どもの衛生・健康保護科学研究所所長

O.A.グリゴリエフ
生物科学博士、ロシア非電離放射線防護委員会議長、WHO非電離放射線諮問委員会委員

 

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