ドイツの自治体が健康リスクを理由に基地局用不動産賃貸の解約を求め提訴したが、裁判所は「リスクは契約締結時に知っておくべき」と認めず
ドイツの自治体が所有する不動産を携帯基地局設置用に賃貸している契約について、健康リスクを理由に解除することを求めて自治体が提訴しましたが、ミュンスター地方裁判所は「原告の自治体がリスクを知らなかったとしても、原告が公法上の法人である以上、その責任は自治体にある」などとして、自治体の訴えを退ける判決を6月17日に出しました。 英文記事や判決文によると、賃...
ドイツの自治体が所有する不動産を携帯基地局設置用に賃貸している契約について、健康リスクを理由に解除することを求めて自治体が提訴しましたが、ミュンスター地方裁判所は「原告の自治体がリスクを知らなかったとしても、原告が公法上の法人である以上、その責任は自治体にある」などとして、自治体の訴えを退ける判決を6月17日に出しました。 英文記事や判決文によると、賃...
イタリアのトリノ控訴裁判所は、長時間の携帯電話使用によって聴神経種を発症したという男性の訴えを認めた第一審の判決を支持し、男性への補償を命じる判決を11月2日に出しました[1]。 男性は、ヴァッレ・ダオスタ州の企業で専門技術者として働きました(63歳、現在は退職)。1995~2008年の13年間に、携帯電話(1G、その後2G)を合計1万時間以上(...
フランスで牧場の近くに携帯電話基地局(4G)が設置されたところ、設置後数日で乳量減少や牛の死亡などが起こったため、酪農家が提訴し、裁判所は基地局を一時停止して専門家に調査させるよう命じる判決を出しました(会報第137号参照)。その後、携帯事業者側が上訴し、上級審で酪農家は逆転敗訴、基地局停止判決は取り消されてしまいました。しかし農家は黙っておらず、仲間とと...
前の記事で紹介されている新たな国際委員会ICBE-EMFについて、英国の老舗の電磁波問題ウェブサイト「マイクロウェーブ・ニュース」による解説を紹介します。[ ]は訳注。出典:New Challenge to ICNIRP【訳・網代太郎。訳のアドバイス・山口みほさん】 ICNIRPへの新たな挑戦 反体制派の科学者たちは、より厳しい健康上の制限を求める...
山口みほさん(久留米大学非常勤講師、電磁波研会員) 電磁波の国際指針値を定めているのが「国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)」です。ICNIRPは世界保健機関(WHO)の協力機関に位置づけられていますが、ICNIRP自体はWHOのような国連機関ではなく、ドイツに登録された非政府組織(NGO)に過ぎません。多くの国が自国の電磁波規制値として、この国際...
ICNIRPは電磁波のヒトへの悪影響を防ぐための国際指針値を策定していて、多くの国がこの国際指針値を自国の規制値にしています。日本の規制値は、それよりやや緩いですが、ほぼ同じです。ICNIRPは5G開始に備えて2020年、新たなガイドラインを公表しましたが、基本的には従前と変わらない内容でした。このガイドラインは最新の科学的知見を幅広く反映しているのではな...
■共産党千葉市議団が携帯電話基地局設置紛争予防条例を提案 10月6日までを会期とする千葉市議会定例会に、共産党千葉市議団が「千葉市携帯電話基地局の設置又は改造に係る紛争の予防と調整に関する条例」を提案した。会期初日の9月8日、福永洋議員が登壇して、携帯電話会社が基地局の設置工事を着手する前に近隣住民等に対して計画概要を説明すること等を定めることにより、近...
2030年ごろの実用化を目指しているという第6世代移動通信システム(6G)での利用を目指して、各国が技術開発を進めているテラヘルツ波をマウスのニューロン(神経細胞)に照射したところ、通常よりも1.5倍速く成長したという中国の研究結果が、ネットニュースで報じられました。 北京師範大学のLi Xiaoli(李小俚)教授らが、ペトリ皿(シャーレ)に...
韓国で中学生がデジタル機器の使い過ぎで認知症になっているらしいというお話を会員の方からうかがい、検索してみたところ、韓国では年間約200人の10代の若者が認知症を発症しているという韓国語の記事がありました。国民健康保険公団から提出された資料によると2015年から5年間で10代以下の認知症患者が944人発生し、2020年1~6月は114人だったと、こ...
米国で0~19歳の脳腫瘍と白血病の発症率が増加していることを、今年9月に発表された論文が明らかにしました。携帯電話からの高周波電磁波が脳腫瘍のリスクを高め、また、低周波磁場が小児白血病のリスクを高める可能性を、これまで各国の疫学調査が示してきたことを踏まえると、環境中の電磁波の増加がこれらのがんの増加の原因になっている可能性が浮かび上がります。 ...