お知らせ:スマートメーターについて、エネルギー基本計画の見直しを求める要求書にご賛同ください

2017-08-25

 

 電気のスマートメーターの全戸設置の根拠であると経産省が述べている「エネルギー基本計画」の見直しについての審議が、資源エネルギー庁「総合資源エネルギー調査会」の分科会で8月から始まりました。
 私たちは、スマートメーターを望まない需要家(電力消費者)については従来型の機械式電力量計(アナログメーター)を設置することを認めるよう、エネルギー基本計画を見直すことを求める要求書を、この分科会の委員全員と経産大臣宛に提出しようと考えております。
 電磁波関係、過敏症関係に限らず、幅広い分野の団体、個人により共同で提出することによって、委員の方々の意識を喚起し、国会議員やメディアへの働きかけにも活用したいと考えております。
 この要求書の呼びかけ人、または賛同人になっていただきたく、お願い申し上げます。


2017年8月吉日

各 位

スマートメーターを強制しないよう「エネルギー基本計画」の見直しを求める要求書の
「呼びかけ人」または「賛同人」になってください

  国は、2020年代早期に、電気を使うすべての家庭、事業所の電力量計を「スマートメーター」にする目標を立てて、スマートメーターの設置を進めています。

 スマートメーターによって各家庭等の30分ごとの電気使用量という高度なプライバシー情報を他人に知られることから、プライバシー問題や監視社会化に敏感な海外各国では、全戸設置に対する反対運動が起き、全戸設置を目指さない国や州が増えています。

 スマートメーターが電力会社との通信のために使う電波による健康影響への懸念や、計量の正確さへの疑問なども、反対理由になっています。

 日本では、スマートメーターを拒否する市民に対しても、事実上、スマートメーターを強制しています。しかし、消費者がスマートメーター設置を容認すべき法的根拠はありません。法的根拠もないのに、消費者が当然持っている選択の権利が奪われようとしているのです。

 スマートメーターは「電力自由化に不可欠」などと言われていますが、諸外国ではスマートメーターが登場する以前から、電力自由化を実現しています。

 政府と電力会社がスマートメーター強制の根拠としているのが「エネルギー基本計画」です。2017年8月より、資源エネルギー庁「総合資源エネルギー調査会」の分科会で、エネルギー基本計画の見直しについて審議が始まり、年度内にとりまとめるとされています。

 この分科会の各委員、そして経産相あてに、「スマートメーターを望まない消費者には、従来型のアナログメーターの設置を認める」よう、エネルギー基本計画を見直すことを求める要求書を、幅広い団体、市民が共同して提出したいと考えています。

 ぜひ、要求書の「呼びかけ人(提出者)」、または「賛同人」になっていただきたく、お願い申し上げます。

 この要求書への賛同などを、他の団体などにも積極的に呼びかけてくださるというお気持ちのある団体・個人は、ぜひ「呼びかけ人」なってください。

 呼びかけることまではできないが、要求書の趣旨に賛同できるという場合は、ぜひ「賛同人」なってください。

 「呼びかけ人」または「賛同人」になってくださる場合は、以下についてお伝えください。

○団体の場合:団体名、代表者肩書き、代表者氏名、メールアドレス(メールアドレスがない場合はファクス番号、それもない場合はご住所)

○個人の場合:氏名、肩書き、メールアドレス(メールアドレスがない場合はファクス番号、それもない場合はご住所)。なお、この要求書の提出先以外にはご自身の氏名等を公表されたくない場合は「公表を希望しません」とお伝えください

※メールアドレスなどのご連絡先は、要求書の進捗などについてのご連絡のためにお尋ねするものです。要求書にご連絡先は記載いたしません。

 スマートメーターについてさらに情報が必要でしたら、ぜひ、お目にかかってご説明させていただきたく存じます。

 どうか、よろしくお願いいたします。

(連絡先)電磁波問題市民研究会(呼びかけ人の一人) 担当・網代(あじろ)


2017年9月●日

 経済産業大臣 世耕 弘成殿

経済産業省資源エネルギー庁 総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 委員各位

 

要 求 書

 

要求内容

 現行のエネルギー基本計画に「2020年代早期に、スマートメーターを全世帯・全事業所に導入する」とあるのを見直し、現在改定を検討中の新たなエネルギー基本計画においては、スマートメーター設置を望まない需要家(電力消費者)については従来型の機械式電力量計(アナログメーター)を設置することを認めることとしてください。

 

理由

1.エネルギー基本計画におけるスマートメーターの位置づけ

 2003(平成15)年に初めて策定されたエネルギー基本計画は、その2度目の改定である第3次エネルギー基本計画(2010(平成22)年6月閣議決定)において、次の通り、初めてスマートメーターについて言及しました。

 「費用対効果等を十分考慮しつつ、原則全ての需要家にスマートメーターの導入を目指す」(50頁)。

 その後、2014(平成26)年4月に閣議決定された、現行の第4次エネルギー基本計画においては、スマートメーターは以下の通り位置づけられています。

 「2020年代早期に、スマートメーターを全世帯・全事業所に導入する」(36頁)。

 

2.全需要家に対する、スマートメーター設置の事実上の強制

 現在、全国の電力会社(一般送配電事業者)は、電力量計の有効期間満了、または需要家による電力小売業者の「スイッチング」などに合わせて、スマートメーター設置を進めています。従来型のアナログメーターへの交換を求める需要家に対して、電力会社は「国の方針」などを理由に、スマートメーターへ交換する以外の選択肢はないかのような説明をすることがほとんどです。

 電力会社による上のような説明にも関わらず、スマートメーターの設置を拒否する需要家に対しては、別の有効なアナログメーターへ交換される事例がある一方で、需要家の意思を無視してスマートメーターが強制的に設置される事例も見られます。また、アナログメーターへ交換された場合でも、「今回はアナログメーターに交換したが、国の方針なので、次回はスマートメーターに交換されることになる」と電力会社から告げられることが多くなっています。

 

3.スマートメーター強制の根拠としてのエネルギー基本計画

 スマートメーターを望まない需要家に強制しないよう求める市民に対し、資源エネルギー庁電力・ガス事業部の担当者は「国はエネルギー基本計画を閣議決定していて、その中で全需要家にスマートメーターを導入することとなっているので、基本的にそれを目指している」という趣旨の説明を繰り返しています。

 法律ではない、閣議決定に過ぎないエネルギー基本計画は、そもそも市民が望まないものを強制する根拠たりえません。とは言え、政府および電力会社がスマートメーターを強制する根拠として、エネルギー基本計画を挙げているのが現実です。

 

4.スマートメーターの問題点(プライバシーの侵害)

 スマートメーターにより、各家庭などの30分ごとの電力使用量を電力会社などに知られます。30分ごとの電力使用量データは、家をいつ留守にしているかなど、その家庭の生活パターンをある程度把握できる高度なプライバシー情報です。

 このデータをハッキングなどの違法な手段で入手した者が(または、正当な手段で入手できる関係者であっても)、そのデータを私的目的や犯罪などに利用する恐れも、否定できません。

 このような高度なプライバシー情報を他人には知られたくないと考える需要家に対して、スマートメーターを強制すべき正当な理由はなく、強制すべき法的根拠もありません。

 

5.スマートメーターの問題点(電波への曝露)

 ほとんどのスマートメーターは、30分ごとの電力使用量などのデータを電力会社と通信する手段として電波(高周波電磁波)を利用しています。

 スマートメーターから出る電波の強さは国の電波防護指針を下回るので人体への影響はない、と国は説明しています。しかし、電波防護指針を十分に下回っている携帯電話の電波に長期間にわたって繰り返し曝露されることにより脳腫瘍のリスクが上昇するとの各国における疫学調査結果などから、国際がん研究機関(IARC)は、電波について「2B(人への発がん性があるかもしれない)」と評価しています。自分や家族の健康を守るために、自分たちにとって不要と考える電波への曝露を回避する権利は、尊重されるべきです。

 また、生活環境中のさまざまな電磁波への曝露により、さまざまな症状に苦しむ「電磁波過敏症」の方々の中から、スマートメーターが設置されたことにより症状が悪化したとの訴えが、数多く出ています。1 電磁波過敏症の方々にとって、自宅へのスマートメーター設置は、健康への脅威であり、生活に重大な支障を来す恐れがあるのです。

 海外においても、スマートメーター設置によって睡眠障害、頭痛、耳鳴りなどの症状が住民に出たというオーストラリアの報告2 や、その他健康影響についての報告があります。

 フランスでは、電磁波過敏症が悪化したという住民の訴えを認め、水道のスマートメーターの自宅からの撤去と、電気・ガスのスマートメーターの自宅への設置を禁止する判決を裁判所が下しました。3

 

6.スマートメーターの問題点(計量の正確さへの疑念)

 スマートメーターに交換したところ、交換前と比べて、電気料金が急に上昇したとの訴えが海外で多く出ています。国内でも、そうした声が出始めています。

 オランダの研究者らは、スマートメーターを含む電子式メーターで不正確なものが少なくともオランダの75万の家庭に設置されていると推定する論文を発表しています。4

 

7.スマートメーターの問題点(火災の懸念)

 日本国内での報告事例は今のところないようですが、米国やオーストラリアでは、スマートメーターから発火して火災になったとの報告があります。5

 

8.スマートメーターを望まない需要家

 米国のカリフォルニア、メリーランド、カリフォルニア、ネバタ、オレゴンの各州では、数多くの需要家がスマートメーター撤去を電力会社に求めました。電磁波による健康被害、プライバシーの侵害、計量の正確さへの疑念、火災の懸念などが、その理由です。これらの州の中では、希望者にはアナログメーターの設置を認めるところも出てきています。6

 オランダでは、政府による全需要家へのスマートメーター設置法案が、消費者団体などの反対運動を受けて上院で否決され、需要家が選択できることになりました。7

 英国では、日本の経済同友会の「国際協力団体」でもある「英国経営者協会(IoD)」が、電気及びガスのスマートメーター計画を「停止、変更、または廃止」するよう求める報告書を公表しました。「スマートメーター計画は消費者が望んでおらず、信頼性がなく、気が遠くなるほど高価」「省エネという目的を達成できる信用できる証拠がない」ことなどを、その理由に挙げています。8

 日本では、「アナログメーターの存続を望む会」が署名運動を行っており、アナログメーターの存続を求める経産相あての署名を2017年6月までに計5608筆提出しています。また、「電磁波問題市民研究会」には、2017年3月までの1年間だけで91人から「スマートメーターに交換されたくないが、どうすればよいか」といったスマートメーターに関する相談が寄せられました。

 

9.電力会社による違法・不当なスマートメーター設置

 電力会社は、家庭などの電力量計をスマートメーターへ交換する際に、以下のような不当な手段、または違法の疑いがある手段を講じています。

・電力会社がスマートメーターへの交換を事前に需要家へ通知するチラシやはがきに「電気メーターを交換します」などとのみ記載し、「スマートメーター」への交換であることは一切知らせない。

・事前に住民へ何の通知もなく、スマートメーターへ交換する。

・アナログメーターへの交換を求める需要家に対して、電力会社が、アナログメーターの在庫があるにも関わらず「在庫がない」と虚偽の説明を行う。

・スマートメーターへの交換を拒否する需要家に対して、電力会社が、「電気を止める」と脅迫する。

 

10.結語

 スマートメーターには上記に示した通りのデメリットがあることが、世界各国の市民の共通理解となっております。国や電力会社は、スマートメーターについて「節電効果がある」などとメリットをうたっています。仮に「メリット」が本当であるとしても、その「メリット」の存在は市民にスマートメーターを強制することを正当化しません。

 現在審議中の新たなエネルギー基本計画において、需要家がアナログメーターを選択できることを明記してください。

以上

 

1 東麻衣子「スマートメーターによる健康被害を受けて」電磁波研会報第99号, 2016年3月27日. http://dennjiha.org/?page_id=11011

2 Lamech, F. 2014. Self-reporting of symptom development from exposure to radiofrequency fields of wireless smart meters in victoria, australia: a case series. Alternative Therapies In Health And Medicine, 20(6), 28-39.

3 AFP. 2016. Compteur d’eau “intelligent: “une électrosensible obtient son retrait. http://www.lepoint.fr/societe/compteur-d-eau-intelligent-une-electrosensible-obtient-son-retrait-09-12-2016-2089186_23.php

4 Leferink, F et al., 2016. Static energy meter errors caused by conducted electromagnetic interference. IEEE Electromagnetic Compatibility Magazine, 5(4), 49-55.

5 Movellan, J.「相次ぐスマートメーター設置拒否 米電力会社の憂鬱」日経テクノロジーオンライン, 2014年10月28日. http://www.nikkei.com/article/DGXMZO78472460W4A011C1000000/

6 Movellan, J. 前掲資料

7 三菱総合研究所「スマートメーターの導入・活用に関する各国の最新動向」2013年11月.http://www.meti.go.jp/committee/summary/0004668/pdf/013_s01_00.pdf

8 IoD. 2015. Not too clever: will smart meters be the next government IT disaster? https://www.iod.com/news-campaigns/news/articles/Not-too-clever-will-smart-meters-be-the-next-government-IT-disaster

 

↓ 2017年9月13日現在・五十音順 ↓

◎呼びかけ人(提出者)

 団体

  アナログメーターの存続を望む会(代表・東麻衣子)

  特定非営利活動法人 安全な食べものネットワーク オルタ-(代表・西川栄郎)

  電磁波問題市民研究会(代表・野村修身)

  みやぎ化学物質過敏症・アレルギーの会~ぴゅあぃ~(代表・佐々木香織)

 個人

  (3名)

 

◎賛同人

 団体

  化学物質過敏症・ゆるゆる仲間(世話人代表・福田喜代子)

  特定非営利活動法人くまもと地域自治体研究所 電磁波環境部会(事務局長・宮嵜周)

  ぐりーんらいと

  「携帯電話・スマホ電源オフ車両」を求める会(代表・古庄弘枝)

  特定非営利活動法人市民科学研究室(代表理事・上田昌文)

  健やかに暮らしていきたい埼玉人会(共同代表・高橋峰子)

  地域の環境を考える会(代表・佐々木美幸)

  中継塔問題を考える九州ネットワーク(代表世話人・中原節子)

  電気代一時不払いプロジェクト(共同世話人・戸山灰、大畑豊)

  電磁波・環境関西の会

  特定非営利活動法人日本消費者連盟(事務局長・纐纈美千世)

 個人

  (24名)

 

連絡先 電磁波問題市民研究会(呼びかけ人の一人)

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