超低周波電磁波の国際指針値が改悪

 2010年11月16日に、ICNIRP(国際非電離放射線防護委員会)が、2010年新ガイドラインを発表しました。
 ICNIRPは、非電離放射線の健康影響に関して指導助言を行なう組織として、国際放射線防護委員会から分かれて設立された組織です。WHO(世界保健機関)は環境保健基準という勧告は出しても、具体的な数値ガイドラインは出さず、ICNIRPが担当します。
 1998年に、ICNIRPはガイドラインを公表しましたが、12年ぶりの新ガイドライン公表となりました。
 ICNIRPは、14名から成る本委員会と4つの常設委員会及び協議専門家で運営されています。メンバ-は各国の政府機関と緊密な関係にある人が多く、いわば保守的な体質の人々で固めています。
 2010年の新ガイドラインは、磁場に関しては、50ヘルツで200マイクロテスラ(2000ミリガウス)であり、IH調理器で使う20~60キロヘルツでは27マイクロテスラ(270ミリガウス)です。1998年ガイドラインは、それぞれ、100マイクロテスラ(1000ミリガウス)、6.25マイクロテスラ(62.5ミリガウス)ですから、前者で2倍であり後者で4.3倍の緩和(改悪)です。
 また、2005年12月にWHOが電磁波過敏症(EHS)を用語として正式に認知したのに、今回のICNIRPはEHSの用語を使わずに、IEI(本態性環境非寛容症)の用語を採用しました。
 ICNIRPは、科学的に確立していないものは認めないという立場で自己弁護します。ところが、政府やその時々の業界の意向に左右されているのです。なお、各国政府が科学以外の要素取り入れて異なる規制値採用するのは自由であり、実際EUはそうしているとしています。日本政府はICNIRPの悪い点だけを採用するから困ります。【大久保貞利】

カテゴリー: 超低周波, 国際機関 

最近24時間の訪問者上位記事

Copyright(c)電磁波問題市民研究会 All Rights Reserved.