韓国 Xバンドレーダーに住民が猛反発

星州サード配置阻止闘争委が21日午後ソウル駅広場で開いた反対集会(画像クリックで出典サイトへ)

 在韓米軍に配備される「高高度防衛ミサイル(THAAD・サード)」に伴うXバンドレーダーからの電磁波への懸念から、韓国で激しい反対運動が起きています。
 米韓両国は7月8日、北朝鮮のミサイルの脅威に対処するためとして、サード配備の決定を発表しました。
 配備場所の候補地の一つとされていた漆谷郡と議会は、これに先立つ5日に配備に強く反対する声明を発表、他の候補地でも同様の動きがありました。
 13日に、配備場所を韓国南部の星州(ソンジュ)郡と決定。韓民求(ハン・ミング)国防部長官は郡民200人を前に「サードは有害であったり問題がある武器体系ではない」「サードが配備されれば(私が)真っ先にレーダーの前に立って電磁波が危険かどうか私の体でテストする」などと説得しました。
 地元住民は納得せず、21日にはソウルで2000人が集まる反対集会が開かれました。
 人口4万6千人余りの星州郡はマクワウリの特産地で、韓国全土の生産量の7割を占めています。住民の一人は「(電磁波が有害だという)うわさが広まれば、マクワウリを食べなくなり、われわれは星州で生活できなくなる」と話しています。
 ロシア人軍事専門家のコンスタンチン・シフコフ氏は「当然のことながらサードのシステムのレーダーは出力がかなり大きい。なぜなら遠距離をかなり低い高度で飛ぶ小さな弾頭を発見、追跡するには実際にかなり大きな出力が必要だからだ。米国がこれを市街地に近い場所に設置した場合、住民の健康は大きな危険にさらされる。通常、こうしたシステムは付近住民への否定的影響を最小化するために居住区から離れた場所に設置される。このため韓国の住民らの憂慮はもっともなことなのだ。少しでも安全を図ろうとするならば、こうした施設は少なくとも数10km、本来ならば150km離れた場所にたてなければならない」と述べています。

京丹後市に関心
 サード配備計画により、京都府京丹後市に韓国社会の関心が集中している、と韓国のニュースサイト「ザ・ハンギョレ」の記事が報じています。同じXバンドレーダーが京丹後市経ヶ岬に設置されたからです。経ヶ岬は北朝鮮に向かって海側にレーダー波を発射する一方で、星州郡ではレーダーから2km前方に数万名が暮らすので、安全性への懸念は経ヶ岬と比較にならないと、この記事は指摘しています。
 激しく反対運動を展開する韓国国民と比べて、日本のレーダー周辺住民は「『国がすることだからどうしようもない』『もう済んだことを今さら』という日本人特有の順応的な言葉を繰り返すだけで、はっきりと自分の意見を明らかにする人は少なかった」とこの記事は報告しています。
 経ヶ岬では住民の依頼により、当会事務局測定担当の鮎川哲也さんが現地で電磁波の測定を行いましたが、測定中、終始、警察官につきまとわれました(会報第91号参照)。【網代太郎】

参照:
産経ニュース7月8日、24日
「韓国・星州に「THAAD」配置決定 地元住民らは反発」FNN7月23日
「<THAAD>韓国国防長官「真っ先にレーダー電磁波浴びてテストする」」中央日報7月14日
「[ルポ]THAAD配備で日本政府は12回の説明会…それでも残る住民の不安」ザ・ハンギョレ7月18日
「ロシア人専門家、MDの放射線を危ぶむ星州郡住民の危惧は根拠あり」スプートニク7月19日

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