網代太郎(新東京タワー(東京スカイツリー)を考える会共同代表
東京墨田区に建設中の新タワー「東京スカイツリー」。2012年の開業を予定していますが、強力な電磁波によって周辺地域に健康影響を引き起こすのではないかと心配されています。テレビの地上デジタル放送のための電波塔との位置づけですが、これほど巨大なものが街なかに建てられれば、その“便利さ”から、他にもいろいろな電波が送信されるようになり、周辺への影響がさらに大きくなっていくことが当初から予想されていました。残念ながらこの予想が当たってしまいました。この新タワーから首都圏へ、携帯端末向け「マルチメディア放送」の電波が送信されることになりそうです。新東京タワー(東京スカイツリー)を考える会は、この件について、以下の通り、墨田区長に公開質問状を提出しました。
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2010年9月9日
墨田区長 山﨑 昇 様
東京スカイツリーに係る公開質問状
新東京タワー(東京スカイツリー)を考える会
共同代表 大久保 貞利(住所略)
共同代表 網代 太郎(同)
拝啓 平素より、地区振興、住民の健康増進にご尽力いただき、ありがとうございます。
報道によりますと、国は、従来はない新しいタイプの放送である「携帯向けマルチメディア放送」を2012年4月から開始し、その受託放送事業者を1社とする方針を示しています。NTTドコモなどによる「株式会社マルチメディア放送」と、KDDIなどによる「メディアフロージャパン企画株式会社」が、その1社の枠を争っていましたが、9月8日に電波監理審議会が、NTTドコモ陣営を選定する答申をまとめました。㈱マルチメディア放送は、東京スカイツリーから首都圏へ向けて電波を発信するとしています。
そこで、質問します。
- ㈱マルチメディア放送が東京スカイツリーから電波を送信する件について、墨田区が把握している情報(いつ、だれから、どのような内容を知ったか)を、明らかにしてください。
- ㈱マルチメディア放送による電波は、東京スカイツリーについて行われた環境影響評価に反映されていますか? また、反映されていない場合、環境影響評価のやり直しをする必要があると考えますが、貴職のご見解をお示しください。
- 環境影響評価では、東京スカイツリーからの電波の強さは、イタリアや中国の規制値または指針値を上回るレベルでした。それ以上に送信する電波が増えることは、周辺住民への健康影響の危険性が高まるものと考えますが、貴職のご見解をお示しください。
- テレビの地上デジタル放送、および㈱マルチメディア放送の他にも、東京スカイツリーから送信が決まっている電波があれば、教えてください
お忙しい中、恐縮ですが、2010年9月30日までに文書でご回答いただきますよう、お願い申し上げます。
以上