イスラエルの研究 家電からの電磁波で乳がんリスク上昇

低周波電磁波と乳がんの研究
 イスラエルの研究者たちが行なった研究は、家庭用で使われる低周波電磁波(EMF)が乳がんや乳がん以外の胸部がんの発症リスクを上昇させることを示唆した。
 この研究は、『In Vivo』誌の2005年5~6月号に掲載されたものだ。イスラエルのエディス・ウルフソン・メディカルセンターで診察を受けた1290人の60歳以上の女性の患者記録を基に、研究結果は出された。
 研究対象の患者は、以下のように2つのグループに分けられた。
 グループ1は、1978年から1990年の間に乳がんのような胸部腫瘍の女性のうち、どちらかというと、EMFを出す電気製品はあまり使わないグループである。
 グループ2は、1991年から2003年の間に診察を受けた人で、パソコンを1日3時間以上使うとか、携帯電話やテレビやエアコンや他の電気製品など、EMFを出す機器をとても多く使う人にグループだ。もちろん、このグループも乳がんなど胸部腫瘍に罹った人たちだ。

研究結果
 研究者たちは、(これとは別に)バイオプシー(生体検査用に切除したもの)や外科摘出サンプル200527体を調べた。
 その中で、胸部腫瘍があったのは2824人で、全女性の1.4%であった。そのなかで、半数は年配の女性だった。
 腫瘍のうち最も多いのが上皮がんであった。グループ1のうちの585人の年配女性が胸部腫瘍と診断され、グループ2のうちの705人の女性が胸部腫瘍と診断された。
 グループ1のうち、胸部腫瘍を持つ年配女性の19.5%は、1日に3時間以上EMFを曝露されていた(ほとんどはパソコン)。グループ2では、その割合が51.1%である(グループ2はEMF曝露が元々多い)。
 研究者たちは、グループ2においては上皮胸部腫瘍の形成がEMFの曝露効果で有意に発生したことを発見した。特に、導管に発生した浸潤性がんでは、EMFの影響がより強く出た。乳がんは年配女性に最も多いがんである。
 米国の国立がん研究所によれば、米国では1年で17万5千人以上が乳がんと診断され、そのうち、約5万人が毎年死んでいる。【訳・渡海伸】

原文:David Liu “Household appliances linked to breast cancer” 2010年7月22日Foodconsumer


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