「月に1度だけ電波で通信するスマートメーター」関西電力が存在を認める 30分ごとの電力使用量を1カ月分取得

関西電力送配電からの回答

 関西電力送配電に対してスマートメーターの設置を拒否したところ、「月に1度だけ電波を飛ばすスマートメーターがあるので、それを設置させてほしい」と言われたというご報告を、同社エリアにお住まいの複数の方々からいただいたことについて、当会は同社へこの説明などを求める要求書を2回にわたって提出しました(会報前号参照)。2回目の要求書への回答(4月14日付)の中で、同社は月に1回だけ電波で通信するスマートメーターの存在を認めました。
 回答書によると、送信する電波は周波数920MHz、出力20mWということで、関電以外の電力会社のマルチホップ(バケツリレー)方式のスマートメーターで利用されている電波と、ほぼ同等のようです(関電の従来型スマートメーターのみWi-Fi電波を利用)。本当に月に1回だけ電波を出すのであれば、従来型のスマートメーターより電波の送信は大幅に減ります。もちろん、だからと言って、すべての電磁波過敏症の方にとって安全だとは言い切れません。また、スマートメーター本体内に蓄積された、30分ごとの電力使用量データを、月に1回、ごっそりと電力会社に持って行かれることになります。
 当会は、月に1回の通信でデータを取得する検針ではなく、目視による検針のほうを需要家(電力消費者)から求められた場合は、それに応じることを求める3回目の要望書を、5月に提出しました。
 なお、東京電力パワーグリッドは、需要家の希望によって通信部を外したスマートメーターから、関電と同様に月に1回、30分ごとの電力使用量データ1カ月分を取得しています。その際の通信手段は電波かどうかを質問したところ、東電は「セキュリティのため答えられない」と回答を拒否しました(会報第134号参照)。この点で比較すれば、電波であると説明した関電のほうが、まともであると言えます。【網代太郎】

要求書と回答

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