イタリアで電波基準値緩和の動き 市民が抗議の座り込み

Alleanza Italiana Stop 5Gのウェブサイトより

 イタリアは高周波電磁波について、世界でもっとも厳しく規制している国の一つであり、規制値は6V/m(9.54μW/cm2)です。これを61V/m(987μW/cm2)へ緩和しようという動きがあります。この動きに対して、市民が抗議の座り込みを行ったという記事を紹介します。出典 ITALY: SIT IN PROTEST LAUNCHED TO AVERT LOOSENING OF WIRELESS RADIATION LIMITS【訳・網代太郎】


イタリア:無線放射線の規制緩和を回避するため、抗議の座り込みを開始
2022年3月23日

 イタリアは、携帯電話基地局の電波について、最も厳しい制限を設けている国です。その法律が今、無線業界のロビー活動によって攻撃を受けています。イタリアストップ5G同盟(Alleanza Italiana Stop 5G)は、リレー方式で抗議の座り込みを開始しました。彼らは、イタリアが無線周波数被曝の閾値を100%引き上げる可能性があることを認識し、防御を呼びかけているのです。
 「下院・上院:イタリアストップ5G同盟の座り込み抗議は、進行中の電磁波クーデターを回避するために」
 「Stop 5G Lazio(Fiumicino Stop 5G と Latina Stop 5G)[1]の活動家のおかげで、イタリアストップ5G同盟が推進する象徴的な座り込み抗議が2022年3月22日にthe institutional seatsの前で開始されました。この活動の目的は、電磁界への曝露の閾値制限を110倍に引き上げるという、賢明でない修正案とASSTEL[2]案を承認しないよう、議会に求めることです」
 「注意:この座り込みは街頭デモではありませんが、活動家とリレー方式で交代で参加することは可能です。参加への呼びかけは、予防と被害防止に関わるすべての政党、運動、調整団体、政治家、市民の代表者に向けて行われます。国会議員を集めて問題を提起し、メディアや世論にこの深刻な差し迫った危険に対する認識を高める、好循環のリレーを目指すものです。座り込みは、今後数日間にわたって続けられます。さらに、「NO 61V/m」の科学者による国際的なアピールや、5Gの名の下に提唱されている電磁波の過剰被曝や、われわれ一人ひとりを危険にさらす超人間的進歩によって深刻な脅威にさらされている公衆衛生と環境を守るための国会質問の提出が期待されています」
 昨年、イタリア政府がより厳しいRF(ラジオ周波数電磁波)規制の緩和を検討していたとき、米国国立環境保健科学研究所の元所長リンダ・バーンバウム博士、米国疾病管理予防センター国立環境保健センターの元所長クリス・ポルティエ博士、環境保健トラストのデブラ・デイビス博士、その他数名の専門家はイタリア政府に手紙を送り、米国より厳しいRF規制を維持するよう提言しています。
 書簡には、EMF/RFR(電磁界/ラジオ周波数放射線)に関連した経験を持つ上級科学者として、イタリア国民をEMF/RFRから守るための曝露制限を電力密度で(20年前の、そして誤っている)100倍の値に引き上げ、20年前に(そして2020年に再度)民間団体ICNIRPが推奨した高い曝露限界値に置き換えることに対して警告するために、あなたに手紙を書いています」と記されています。
 特に、2011年に欧州評議会議会は「電磁波の潜在的危険性と環境への影響」決議1815号を発表し、「安全基準を設定する様々な機関は、一般市民を保護するための十分なガイドラインを課すことができていない」と述べています。
 この決議では、多くの勧告がなされており、「上記の考察を踏まえ、総会は欧州評議会の加盟国に対し」「予防原則に基づき、すべての室内におけるマイクロ波の長期暴露レベルについて、0.6V/m(0.1μW/cm2)を超えない予防的閾値を設定し、中期的には0.2V/m(0.01μW/cm2)まで低減させること」「電磁界不耐症候群を患う『電気過敏症』の人々に特に注意を払い、無線ネットワークにカバーされないフリーエリアの設置を含む、彼らを保護する特別な措置を導入すること」を勧告しています。
 ヨーロッパとアジアの多くの国では、FCC(アメリカ連邦通信局)の規制値よりもはるかに厳しい基地局の放射線被曝規制値を設けています。 米国よりはるかに厳しい規制値を設けている国(セルタワーのRF制限/政策が10倍から100倍厳しくなっている)は、イタリア、スイス、中国、ロシア、インド、イスラエル、トルコ、ブルガリア、ブリュッセルベルギー、チリ、ベラルーシ、セルビア、スロベニア、クロアチア、ギリシャ、リヒテンシュタイン、タジキスタン、カザフスタン、キルギスタン、モンテネグロ、クウェート、ルクセンブルグ大公国、ボスニアヘルツェゴビナ、グルジア、ウズベキスタン、モルドヴァ共和国などです。

[1] Lazio(ラツィオ)は、イタリアのローマがある州。Fiumicino(フィウミチーノ)とLatina(ラティーナ)は、ラツィオ州の都市
[2]ASSTEL(アステル)はイタリアの電気通信事業者などで構成される業界団体

 

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