ケータイ使用が原因と疑われている脳腫瘍の発症率が若者で上昇

 携帯電話使用がその原因の一つであると疑われている脳腫瘍の発症率が上昇しているとの報告が相次いでいます。
 携帯電話などの通信や放送に使われている電波(高周波電磁波)について、国際がん研究機関(IARC)は「2B(ヒトに対して発がん性があるかもしれない)」と評価しています。その重要な根拠となったのが、国際的な疫学調査「インターフォン研究」でした。携帯電話使用時間と脳腫瘍罹患率との関係を調べたこの研究の結果は、累積使用時間の長さで全体を10のグループに分けて調べると、最大曝露グループ(1640時間以上)でのみ、神経膠腫のリスクの上昇(1.40倍。すなわち40%上昇)が見られました。
 携帯電話の使用が脳腫瘍の原因に本当になるのだとしたら、近年の携帯電話の爆発的普及に伴って、脳腫瘍も増えているはずです。

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スマートメーターで東電と交渉 通信部を外したら再び付けることはないと明言

東京電力パワーグリッドとの交渉=11月29日、同社

 スマートメーターについて当会と東京電力パワーグリッド(東電)との話し合いが2019年11月29日、同社で行われました。前回5月9日以来、半年以上が過ぎてしまいました。もっと早期に行うことを求めていましたが、台風による大規模停電などに全社で対応する必要があったとして、この時期までずれ込みました。
 この日は当会事務局長の大久保、当会事務局の網代が参加。東電はスマートメーター推進室企画グループ・Sマネージャーら4人が参加しました。
 当会があらかじめ提出した要求書の項目に沿って、進められました。
 「スマートメーターを強制しない」と言いながら、スマートメーター以外の選択肢を認めない東電の矛盾を、当会はしつっこく突きましたが、東電は逃げ回りました。今回の成果としては、一度スマートメーターの通信部を外したら、次のメーターの交換の際にも通信部はつけない、という言質を得たことです。私たちはあくまでもアナログメーターを要求し続けますが、電磁波過敏症の方々が現実に被曝する電波を減らすためには重要です。
 また、通信部を外した場合にも30分ごとの電力使用量データを東電は取得するのか、と質問してみましたが、担当者もあいまいなようだったので、今後あらためて質問したいと思います。
 さらに、スマートメーターで料金が2~8倍に跳ね上がった問題については「プライバシー」を理由に回答を拒否したため、厳重に抗議しました。 約1時間半にわたるやりとりの概要を紹介します(要求項目ごとにまとめるなどの都合により、実際の時系列と前後している場合があります)。

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会報第123号を発行しました

3月29日、会報第123号を発送しました。

通常版(紙)

主な内容

  • スイス、5G基地局「使用停止」 「安全基準策定のため調査が必要」
  • スロベニアでも5G一時停止
  • 5G推進の東京都に公開質問状
  • 「5Gストップ」署名8935筆提出
  • 5G停止要請文提出と院内集会の報告
  • 数万基以上の通信衛星が地球を包囲 衛星コンステレーションとは
  • ドコモ、KDDI、ソフトバンクが5G開始
  • 新型コロナ感染症対策から 科学と政策の関係を考える
  • カネミ油症次世代被害者救済に向けて 五島市でアンケート調査を実施
  • 各地の取り組み

 

PDF版

 


欧州最初の5G開始国スイス 5Gによる健康被害の報道

 スイスのジュネーブで5G基地局が設置されてから、住民に健康被害が出ていると、スイスのローザンヌで発行されている週刊消費者雑誌『L’Illustré』のウェブサイトに掲載された7月18日付記事「5Gでは、モルモットのように感じる」[1]が報じています。
 スイスは欧州で最も早く今年4月に5G商用サービスが開始されました。通信会社スイスコムによって5G基地局が急ピッチで整備され、今年中に人口の9割が5Gを利用できるようになると報じられています。スイスでは5Gへの反対運動が全国的に広がっています(会報前号参照)。また、ジュネーブ州などのスイスの州議会が5Gの一時停止を決議しました(会報第118号既報)が、この記事などからは、決議に5Gサービスを強制的にストップさせるまでの力はないことがうかがわれます。
 この記事の概要を紹介します。

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5Gによる健康被害を訴えるElidan=L’Illustréのウェブサイトより


臨時総会で基地局設置契約を白紙撤回 東京・葛飾のマンション


 東京都葛飾区のマンションで楽天モバイルの基地局を一旦定期総会で承認しましたが、その後有志たちが立ち上り、臨時総会を開かせ白紙撤回させました。住民代表の方から10枚に及ぶ報告資料が届きましたが、要約して報告させていただきます。

築42年のマンション、管理会社が画策
 事の発端は管理会社の基地局設置提案にあります。内容は、東京の下町葛飾区の築42年、総戸数61戸のマンション屋上に楽天モバイルの3基のアンテナを設置したいというものです。提案は今年(2019年)3月に管理会社から前理事長あてにありました。この提案を理事長は居住者に書面通知し、6月に開催されたマンション管理組合定期総会において基地局設置の特別決議として出され、出席者の賛成多数で可決されました。賛成多数といっても大半が委任状提出者によるものです。
 定期総会の可決承認を受けて7月にマンション管理組合理事長と楽天モバイル(株)との間で「設置許諾契約書」が結ばれました。基地局の設置で賃料年額72万円(月6万円)が管理組合に入り、管理会計と長期修繕積立金会計に寄与する「メリット」が出るというわけです。

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電磁界情報センターの正体


 電磁界情報センターのウェブサイトには「私たち、電磁界情報センターは、電磁界ばく露による健康影響に関する正確な知識が国民に正しく伝わっていないことから生じる問題の解消に資するためのリスクコミュニケーションの増進を目的とした中立的な常設機関です。電磁界に関する専門的知識を有する国際的にもトップレベルのリスクコミュニケーションセンターを目指して活動していきます。」と書かれています。しかし、この前の記事に書いた通り、まったく「中立的」ではありません。

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「電磁界情報センター」所長・大久保千代次氏はどこが間違っているか 東北大・本堂毅さんに聞く

大久保千代次氏=電磁界情報センターのウェブサイトから

 化学物質過敏症(MCS)、電磁波過敏症(EHS)の診療、研究を行う医師や研究者も多数会員になっている日本臨床環境医学会の第28回学術集会が6月、都内で開かれました。第1日の冒頭、大久保千代次・電磁界情報センター所長が「教育講演」の講師として登壇し、EHSはノセボ効果(後述)によるもので電磁波曝露のせいではないなど持論を展開しました(会報119号既報。なお、この病気の呼称は様々ありますが、ここではEHSとします)。
 電磁界情報センターは「中立的な機関」と自己紹介していますが、それはウソで、電磁波問題の利害関係者である電力会社からの出向者らで運営され、資金を出す賛助会員もその多くは電力会社などであると見られます。当然、電力会社などに不利になる情報があっても、それを積極的に広報して市民に注意を呼びかけたりはしません。逆に、経済産業省から委託を受けたり、または独自に、全国各地で講演などを行い「電磁波による健康影響は確認されていない」と説いています。そのような組織の代表者を、なぜこの学会が招いたのか、学会内外にさまざまな憶測を招いたようです。
 大久保さんの講演後の質疑応答の際、東北大学の本堂毅さんが大久保さんに質問や反論をしましたが、問題点が多過ぎて時間が足りませんでした。

学会で発表するレベルではない
 そこで、大久保さんの講演への見解について、本堂さんにインタビューさせていただきました。本堂さんは、講演について全体として「学会で発表する水準には到底達していない。大久保さんには、電磁場や科学の専門家としての学識がない」と厳しく批判しました。
 ここでは、本堂さんが当日指摘した論点ごとに、その問題点などをまとめました。【網代太郎】

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