携帯電話でガンになる!? ― 国際がん研究機関評価の分析

携帯電話でガンになる!? ― 国際がん研究機関評価の分析

電磁波問題市民研究会[編著]
緑風出版
四六判上製/240頁/2000円
ISBN978-4-8461-1212-7 C0036
2012年7月発行

 2011年5月31日、WHO(世界保健機関)の研究機関であるIARC(国際がん研究機関)が、携帯電話電磁波を含む高周波電磁波(場)を「2B」、すなわちヒトへの発がんリスクの可能性あり、と評価すると発表した。
 この評価は少なくとも安全だとはもう言えない内容で、高周波電磁波の非熱作用を認めた点でも、これまでの携帯電話業者や政府の見解を否定するものであった。
 いま、スマートホンが爆発的な売れ行きをしめし、全国に携帯基地局が張り巡らされ、スカイツリーが開業した。私たちの身の回りには電磁波が飛び交い、健康影響を訴える人たちが急増している。本書はWHO評価の内容と意味を詳しく分析し、携帯電話電磁波問題にどう対処すればいいのかを提起する。

■内容構成
はじめに(大久保貞利)
 スマホがもてはやされるが
 IARCが高周波電磁波を「2B」に評価
 非熱作用を評価した点に意義がある
 珍しく日本の多くのメディアが報道した
 高周波の「範囲」の混乱について
 今後の推移
 本の章立て

第一章 高周波の健康影響を考えるために(上田昌文)
 第一節 身の回りの高周波環境
  高周波とは
  高周波(電波)の性質
  高周波発信源の種類と曝露についての留意点
 第二節 リスクのあるなしはなぜなかなか決められないか─携帯電話電磁波を手がかりに
  携帯電話という発信源の特異性
  携帯電話はかなり強いマイクロ波を使っている
  マイクロ波の規制と危険性の指摘

第二章 電磁波リスク論の枠組みを検討し、構築する(上田昌文)
 第一節 最大の争点であり政策の分かれ目としての「非熱作用」
  低エネルギーの電磁波は人体に影響するか
  アラン・フレイの業績から
  フレイ効果のメカニズムにも疑義?
  ひとつの焦点としての男性不妊症
  精子への影響はほぼ確実
  電気的な変化と生体の変化
  物理量で定義される電気的変化
  生体変化と関連付ける場合の原理的問題
  非熱作用を示す証拠は増えてきている?
 第二節 未解明の論点も視野に入れた、新たなリスク対策を
  急性影響か慢性影響か
  持続的曝露の慢性影響を探ることの難しさ
  ヒトの修復能力は定量的にとらえられるか
  トータルな曝露の把握と感受性をふまえること
  新たなリスク評価とリスク低減対策に向けて

第三章 「発がん可能性あり」(2B)の評価について(植田武智)
  「少なくとも安全だとはもう言えない」
  IARCの評価結果グループ2B「発がん性の可能性あり」の意味は
  ヒトでの研究結果はどのように判断されるのか
  ヘビーユーザーでのリスクを示唆したインターフォン研究
  より鮮明な影響を示すスウェーデン、ハーデル博士の研究
  IARC作業部会では何が話し合われたのか
  専門家の公正中立性を確保するルールとは
  電磁波の健康リスクへの対策は?

第四章 海外ではどう反応し、どう対処したか(矢部武)
  米国携帯電話業界の反応
  安全基準の見直しを求める研究者
  大学内の基地局と「がんの集団発生」
  全米各地で基地局による健康被害が急増
  消防署に設置された基地局アンテナの恐怖
  基地局と健康被害の関連を示した研究調査
  欧州でも高まる安全基準の見直しの動き
  「欧州電磁波汚染反対運動」の五つの要求

第五章 携帯電話基地局からの高周波電磁波(大久保貞利)
  基地局とは
  携帯電話より基地局のほうが「電磁波の不安」は大きい
  ベルサイユ高裁判決「基地局撤去」の影響は大きい
  日本でも起こっている基地局電磁波による深刻な健康被害(宮崎県延
岡市の事例)

第六章 新しい技術で増える電波(網代太郎)
 第一節 地デジと東京スカイツリー
  テレビタワーは安全か
  東京タワーはどうか
  地上波デジタルテレビ放送
  電波の変調
  地デジ電波で体調悪化
  東京スカイツリー
  ウソから生まれたスカイツリー
  スカイツリーへの移転で受信障害
  イタリア、中国では建てられない
  天津タワー周辺に「高層の建物は建てない」
  人口密集地に建設
  「無差別爆撃兵器」
  地デジ以外の電波も
 第二節 スマートメーター
 第三節 高速無線データ通信
  続々とサービス開始
  数万基以上の基地局を増設
 第四節 無線LAN
  Wi─Fiは無線LANの一規格
  電磁波過敏症の原因にも
  文科省は学校への無線LAN導入を推進
 第五節 外出先でのネットアクセス
  公衆無線LAN
  地下鉄の駅間でも
 第六節 電球型蛍光灯

第七章 電磁波障害に医学は何が出来るか(宮田幹夫)
  はじめに
  電磁波がなぜ健康障害を起こすのか
  電磁波障害の診断
  電磁波障害
  電磁波曝露による一般健康障害
  電磁波過敏症患者の健康障害
  医学に出来ること

【コラム1】電磁波過敏症と思われる症状に対する歯科治療例(藤井佳朗)
【コラム2】内科医から見た電磁波過敏症対策(石川雅彦)

第八章 携帯電話・電磁波に対して市民・行政は何が出来るか(網代太郎)
  自衛策
  行政などに求めたいこと

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