各地からの報告 自宅すぐ脇の基地局で娘が寝たきりに

基地局問題院内集会(2023年8月)

村越史子さん(院内集会実行委員)

自宅の脇に建てられた携帯電話基地局

 私は健康被害を受けまして、(神奈川県)大磯町から今、(同県)平塚市のほうに移りました。そのときの状況は、この資料に詳しく書かれてありますので、おうちに帰ってじっくりお読みください(会報第140号掲載の記事)。電磁波の怖さ、健康被害の大変さを、本当にいまだにその時を思い起こすと地獄のような日々でした。
 まず、基地局が何の説明もなくポストインされたチラシで、家の60cmの所に建てられたんです。それから、娘がちょうどコロナでテレワークになって家で仕事をするようになったんです。娘はもともとメニエル持ってて、耳づまりがすごくなりまして耳鼻科にも通いました。薬を山ほどもらって飲み始めたんですけれど一向に良くならない。そのうちに私がちょっと1、2時間出かけたすきに、電話がかかってきたんです。「お母さん、助けて」って。急いで、近くにいたもんですから帰ってみたらトイレの前で吐いて倒れてたんです。
 それからです、大変なことは。片耳どころでなく、両耳が飛行機に乗ったときのようにバンとふさがって、声が全然、自分の声じゃないみたいなことになって、そのうちにめまいが時々、起きるんです。めまいがひどくなると起きていられないんですね。それで、「もう駄目」って言ってベッドに横になると、その顔が動かせないんです。ちょっとでも動かすと吐き気がくるんです。だから常に、ここに洗面器を置いたまま。ちょっとでも動かすとげーげ、げーげ吐いて、吐く物もなくても気持ち悪いってなっちゃうんで天井を向いたままです。じっとしたままです。そのつらさ、それが1年半続きました。
 その大変なことを私は目の前にして、親として情けないです。どうして、この子、こんなふうになっちゃったんだろう。いろんなこと調べました。携帯基地局の電磁波っていうことに思い至ったので、そういう本も読みました。症状が全く同じでした。耳鼻科の先生は、そういうことは言いません。市民病院の先生にちゃんと診てもらったら、「これは正真正銘のメニエルだね」って言ったきりです。ですから、私は最後に「基地局が建って、電磁波過敏症ということはないですか」って聞いたら、即答で「総務省へ行ってください」って、こう言われました。何の治療もありませんでした。
 そのうちに娘は1週間に2回、3回、めまいが起きて、戻して、もう顔も動かせない。水を飲むとき、皆さん、ご存じですか。顔をちょっと上げないと水って入らないんです。ところが、もうそれもできないんで、動かしただけで戻すんです。だから、私が、ちょっとでも触ると「お母さん、触らないで」、もうそれっきりです。それでしょうがなく、一番効くのがトラベルミンです。それを飲んで、それで、翌日の朝頃になって効き始めると、ようやくお水を飲めるようになります。その間はトイレにも行けません。そんなひどい状況で、もちろん、もうみるみる痩せて。
 1年半、ウィークリーマンションに彼女だけちょっと移ってみましたら、その吐き気はなくなりましたけど、耳の調子はおかしかったです。でも、1カ月のウィークリーマンションのお金って知ってますか。結構、高いんですよ。彼女は1人で生活費を稼いでくれていましたから彼女の給料が飛びました。それでまた戻ってきて仕事を始めました。そうしたら、また同じ状況になりました。
 そして、ある時、その耳鼻科の薬が山ほどあるのを床に投げ捨てました。あの時の状況、私はすごく大変だったと思って。彼女のことは、よく我慢強くここまできたなっていう思いはあったんですけど、頬も赤くなって被爆ですよね、言ってみれば。目の下はクマが出て、「お母さん、このままじゃ死んじゃうよ」って言われた時に、私は10年前に大磯という憧れの地で建てましたが、その家を何よりも健康、娘の命が大事だと思ったので2人で越す決心をしました。
 今は平塚の借家住まいですけど、おかげで吐き気もなくなり、仕事もまあまあ続けられ、やっと少しずつ普通の生活が戻りつつありますが、これは完全ではありません。なぜなら、会社に行くのに電車に乗るんですね。そうすると、今、通勤電車なんかは皆さん、ご存じですよね、スマホを使うんです。あれでおかしくなるんです。だから、通勤もできなくなるんです。会社はすごく好意的に見てくださって、1カ月に2回、3回、調子のいいときに来てくださいっていうことで、今、テレワークにはなってます。そのことに甘えてばかりもいられませんけど、いまだに健康はきちんと前のようにはなっておりません。その怖さっていうのは、ここにも書きましたけど携帯会社と何度も折衝をしたり、いろんな会を持ちましたけど、結局は撤去には至っておりません。うちの向かいの住んでいる方も、半年前にご主人が急にがんになって亡くなりました。
 そして、彼女は今電子レンジも使えない身でありながら、一生懸命、アルミやなんかを囲った、この暑い中に犬小屋のちょっと大きめなのを買って、そこへアルミをかけて、それで天井やなんかにアルミ箔を貼って、今、暮らしています。その姿も大変なことだと思っています。それほど怖いです、目に見えないものは。たまたま私たち、それに弱かったのかもしれませんけれど、そういう状況になるっていうことはだれの身にもあると思います。その大変さをどうぞ怖いものだっていうことを実感して、今度は省庁の方たち来ますけれど、医者も何も認めてない、研究もされてない中で私たちはどうしたら、どこへ訴えたらいいかっていうので、この会を持っていただいて私はうれしかったです。皆さんどうぞ、一人一人、自分の身に起こっているこういう状況を、よく周りを見渡してください。よろしくお願いします。

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