米自治体の5G拒否相次ぐ

テネシー州ファラガット、FCCによる規制が安全性を確保するまで5Gを停止する決議を可決

ファラガット町の決議案

 テネシー州ファラガット町は、「健全な科学」によって健康リスクが評価されるまで5Gを停止するよう州政府と連邦政府に求める決議を可決した。この決議案は、FCC(米国の連邦通信委員会)の規制が時代遅れであり、多くの科学者がヒトの健康を保護するには不十分であると考えていることを詳細に説明している。
 「この技術によってもたらされる可能性がある健康リスクについてFCCが独立した調査を行うまで、5Gインフラを停止するよう政府に要請するものです」-WBIRファラガットのリーダーたちは、5Gタワーを停止するために州、連邦政府に呼びかけている。(略)

「5G無線設備に関するファラガット町の町長および町議会の決議事項」からの抜粋
 FCCが5G技術に特徴づけられる固有の変化に照らして、現在の規制値の健康影響の調査と再評価を怠っているという、全国の多数の地方自治体とその市民の懸念の結果、FCCに対し、FCCが5G技術の展開による健康影響の調査を完了し、必要に応じて規制を更新するまで、5Gインフラの急速な展開を停止させようとする訴訟が係属中である。
 よって、本決議案の採択により、テネシー州ファラガット町の町長および町会議員は、米国政府およびテネシー州政府に対し、唯一の権限を持つ機関であるFCCによって以下の結論が確認されるまで、権限の範囲内で行動を起こすことを請願し、奨励するものである。(その結論とは)FCCが独立した研究によって現在の無線周波数放射基準の妥当性を再評価し、その基準、またはさらなる研究の結果採用された基準が、私たちのコミュニティ全体ヘの5G無線施設の設置および運用による無線周波数放射への長期的な曝露によって公衆の健康が悪影響を受けないことを確実にするために適切であるという健全な科学的根拠に基づいた結論。

ファラガットは5Gに取り組んでいる米国の都市の1つにすぎない
 フロリダ州ハランデールビーチ市とウィスコンシン州グレンデール市も5Gの決議を行っている。
 2020年4月にジョージア州サンディスプリングス市は5G電柱のための作業停止を命じた。「下請け業者が全国的なパンデミックの危機に瀕しているこの時期に住宅所有者に接近していたと聞いて、市はパンデミックの危機が終わるまでの間、住宅地でのすべての設置について作業停止命令を出した」と市の広報担当者Sharon Kraun(シャロン・クラウン)氏は述べた。電柱の設置は市と住民が批判し、すでに物議を醸していたが、市は州法のために地方の権限で設置をブロックすることができませんでした」。
 2020年3月、ニューハンプシャー州キーン市は5Gを停止した。「議会は、公道に設置される小型無線施設の場所と設計基準を作成する条例の起草を進めるようスタッフに指示する別の動議を全会一致で承認しました。スモールセルとしても知られるこれらの施設は、前世代だけでなく、より速いダウンロードとアップロードの速度を誇る次世代のモバイルネットワークである5Gを展開するために使用することができます」。
 2020年3月に カリフォルニア州サンタバーバラ市が5Gを一時停止。「新しい5G携帯電話技術の健康への影響を心配する反放射線活動家からの反対の嵐に直面して、サンタバーバラ市議会は、ダウンタウンの照明器具に最大60本の新しい5G携帯電話アンテナを設置することを許可するはずだった携帯電話サービスの巨人・ベライゾンとのライセンス契約の承認を遅らせることを評決しました」。

条例で制限した事例には、以下のようなものがある
・カリフォルニア州ロスアルトス市:住宅地の公共施設が使用する土地にスモールセルを設置することは禁止されている。
・カリフォルニア州ペタルーマ市:住宅から500フィート以内に小型携帯基地局を設置してはならない。
・カリフォルニア州フェアファックス町とミルバレー市:住宅地でのスモールセルの設置は禁止されている。
・カリフォルニア州サンディエゴ郡:学校、チャイルドケアセンター、病院、教会から1,000フィート以内の場所にはスモールセルを設置してはならない。
・オハイオ州メイソン市:住宅地や住宅地から100フィート以内にはスモールセルはない。
・マサチューセッツ州バーリントン町:スモールセルに年間再認可料金。
・ルイジアナ州バトンルージュ市:スモールセルの配備を停止。【訳・網代太郎】

原文
「FARRAGUT TENNESSEE PASSES RESOLUTION TO HALT 5G UNTIL FCC LIMITS ENSURE SAFETY」Environmental Health Trust 5月16日

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