東電、スマートメーター導入開始 小平市の一部地域から

 東京電力は4月1日から、東京都小平市の一部地域でスマートメーターの導入を始めました。今年7月からは東京都全域、今年度後半からは営業エリア全域へと導入を拡大し、2020年度までの7年間で、すべての電気メーターをスマートメーターに交換すると、東電は広報しています。交換のタイミングは、メーターの定期交換(10年ごと)や、家などの新築に合わせて行うとのことです。

スマートメータ交換通知チラシ(表)

スマートメータ交換通知チラシ(表)

スマートメータ交換通知チラシ(裏)

スマートメータ交換通知チラシ(裏)

来年7月から遠隔検診を開始

 さらに来年7月から、スマートメーターを利用した様々なサービス(遠隔での検針やアンペア容量変更、より詳細な電力使用量の見える化、当該データを用いた新たなサービスの提供など)を始めると東電は言っています。
 当会は3月に東電のスマートメーター担当者と会って申し入れを行いました(会報前号既報)。この時、担当者は「4月からスマートメーターを一斉に関東一円に広げていくのではなく、まずは一部地域で設置をしていくことを考えている。その中で、いろいろな声を収集しながら(スマートメーターを拒否したい人への対応についても)検討させていただく」と述べていました。この「一部地域」とは「小平市の一部地域」であることを4月1日に報道発表。さらに、「小平市の一部地域とは具体的にどこか」との当会が問い合わせたところ、東電は回答を渋っていましたが、当会大久保事務局長による粘り強い交渉の末、結局「小平市小川町付近」と明かしました。

電波通信についてあいまい表現
 3月の会談で「スマートメーターの取替工事の約1週間前には、チラシ等により事前通知する。チラシには、電波などを使って通信するという内容は入れる方向」と東電担当者は説明していました。
 小平市の方から、この「チラシ」をいただいたところ(近日中にこのページに掲載します)、電波についてはチラシの裏面に「スマートメーターとは、携帯電話等の電波を活用した遠隔での検針や住宅のエネルギーを管理・制御する機器(HEMS)等への電力量データの提供などに対応可能な電力量計です」と書かれているだけでした。この文章を読んで、メーター自体が電波を発信することを、多くの方々がスンナリ理解できるでしょうか? 東電は、やはり姑息な会社だな、とあらためて印象づけられました。

携帯電話の電波を利用
 スマートメーターの通信方法は、メーター同士がバケツリレーのように電波を受け渡しする「マルチホップ方式」などがあります。東電によると、現在小平市に設置中のスマートメーターは、メーターが携帯電話電波を送受信する「1:N方式」とのことで、電波の送受信状況の調査や、データをきちんと取れるかの検証を行っているとのことです。
 電波による健康影響やプライバシー漏洩がご心配な方は、ぜひスマートメーター交換を拒否しましょう。【網代太郎】

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