長野県民調査から見るリニアへの懸念

 3~4月に一般社団法人長野県世論調査協会が20歳以上の長野県民800人を対象にした「北陸新幹線金沢延伸 リニア中央新幹線」に関する県民世論調査の結果を5月に発表しました(回答率64.8%)。このうち、リニアが通る中南信地域住民についての数字が5月15日付信濃毎日新聞に掲載されました。

1 リニア中央新幹線は暮らしに影響しないが47.9%
リニア中央新幹線をマスコミ、特に全国紙は好意的に取り上げていますが、当の長野県民は、「リニア新幹線は暮らしに影響すると思いますか」の問いに、「影響しない」47.9%「あまり影響しない」28.7%で、合わせると76.6%が否定的に答えています。

2 JR東海の環境影響評価に40.9%がどちらかといえば否定的
 JR東海の環境影響評価(アセスメント)の取り組みや、地元への説明についてどう思うか、の問いに、「不十分」25.3%「やや不十分」15.6%で、合わせると40.9%がどちらかといえば否定的に答えています。反対に「十分」0.8%「まあ十分」12.1%で肯定派はわずか12,9%。「なんともいえない、わからない」46.3%で、環境影響評価がうまくいっているとはお世辞にもいえません。

3 リニアを「利用したいと思わない」が56.6%
 リニア中央新幹線が開業したら利用したいと思いますか、の問いに、「思う」43.4%「思わない」56.6%で、利用したいと思わないほうが、思うより13.2ポイントも上回りました。全国紙やテレビがリニアを歓迎する報道をしますが、長野県民は冷静です。

4 開業により心配されることは何か
 リニア開業により心配されることを三つ以内であげてください、という問いに、①「新駅周辺のみが発展、既存商店街や他地域は沈滞する」43.9%②「信州の自然環境が悪くなる」37.3%③「膨大な電力が必要(エネルギー需給の逼迫)」32.5%④「ローカル交通の利便性低下」26.3%⑤「都会への若者流出増加」25.9%⑥「中山間地の過疎化が進む」23.5%⑦「リニアの電磁波障害が心身に影響する」22.4%等々です。県民は見るところは見ています。

5 南海トラフ巨大地震に68.5%が不安
 南海トラフ巨大地震が起きた時、リニア新幹線は安全だと思いますか、の問いに、「かなり不安に思う」47.5%「少し不安に思う」21.0%と答え、合わせると68.5%が心配しています。当然ですよね。【大久保貞利】

カテゴリー: リニア 

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