鉄道への携帯オフ車両設定を求める要望書(2012.11民鉄協、各事業者に)

2012年11月21日

○○様

電磁波間題市民研究会
代表 野村 修身

○○にて、一両すべてで携帯電話の電源オフを求める車両を設定することを要望します

【各社共通】
 貴社益々ご清栄の段、お慶び申し上げます。
 私たちは電磁波公害をなくすことを目的に研究・活動している環境NPOです。

【東京メトロ、都営地下鉄宛】
 このたび貴社が駅構内および駅停車中の列車車内だけでなく、走行中の車内でもインターネットへの接続やEメールの送受信を可能にし、それを拡大しようとしていることに関して、いくつか疑問と懸念があるので、質問と要望をいたします。
 駅構内でインターネットへの接続やEメールの送受信を可能にするだけでなく、走行中も可能にすることは、貴社のサービス向上の1つであり、同時に事故や災害発生時などの情報収集の手段を確保するためであることは十分理解できます。しかしながら、地下鉄の駅構内、走行中の車内でインターネットへの接続やEメールの送受信できることは、あらゆるところに電波が飛び交うことでもあります。

【その他の各鉄道事業者及び民鉄協宛】
 このたび東京メトロ、および都営地下鉄が駅構内、および駅停車中の列車車内だけでなく、走行中の車内でもインターネットへの接続やEメールの送受信を可能にし、それを拡大しようとしていることに関連して、貴社の携帯電話電源オフについて、いくつか疑問があるので、質問と要望をいたします。
 現在貴社では、優先席近辺でのみ携帯電話の電源をオフにするよう求めていますが、ほとんど守られていません。それは本来、電源がオフで電波が発生しない場所であるはずなのに、電磁波が飛び交うことを意味します。
 また、金属で覆われた車両は電波が外に漏れにくく、複数の携帯電話が同時に発した電磁波は重複して反射しているとする東北大学本堂毅准教授の研究もあります。つまり、電車の車内は一部のエリアで携帯電話の電源オフをしたとしても、車内には電磁波が飛び交うことを意味します。

【各社共通】
 そのような状況であるため、携帯電話などの端末から発せられる電磁波(高周波)に対して敏感に感じる人がおり、その電磁波で健康を害した人もいます。携帯電話などからの電磁波と健康影響の関係を示す研究報告もあります。
 また、携帯電話などからの電磁波について、2011年5月31日に国際がん研究機関(IARC)は、携帯電話などで使用する無線周波数電磁界を「ヒトに対して発がん性があるかもしれない」(グループ2B)と評価する結果を発表しました。
 本来であれば公共性の高い場所である駅構内、車内では先に述べたリスクに対して軽減措置を取るべきなのにも関わらず、逆にリスクを増大させるのはいかがなものかと考えます。
 私たちは、電磁波に対して過敏な人たちが安心して生活できる社会の実現を願って本要望書を提出いたします。ご検討と誠意ある回答を11月30日までにいただけ
るようお願い申し上げます。

1.携帯電話から発せられる電磁波に対して過敏に感じる人がいることをご存知でしょうか。
2.そのうえで、過敏に感じる人たちに対して何らかの対策を取っていますか。また、まだなら今後対策を取る考えはありますか。
3.現在、優先席近辺では携帯電話の電源をオフにするようアナウンスされていますが、携帯電話の電源オフはほとんど守られていない状態をご存知でしょうか。また、その状態に対して何らかの対策を取る考えはありますか。
4.阪急電車で実施しているように、一両すべてで携帯電話の電源オフを求める車両を設定する考えがありますか。もしないなら、一両すべてで携帯電話の電源をオフの車両を取り入れることを強く要望します。

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