カリフォルニア州 携帯電話からの電磁波 曝露を減らす指針を公表

 米国カリフォルニア州公衆衛生局が、携帯電話からの電磁波(指針では「RF(ラジオ周波数)エネルギー」と表記)曝露を減らすための指針を昨年12月に公表し、「全米で騒ぎになっている」(1月8日 PRESIDENT Online)とのことです。この指針について解説したTechCrunch Japanの記事と、指針 “How to Reduce Exposure to Radiofrequency Energy from Cell Phones”を紹介いたします。

携帯電話からのラジオ周波数エネルギーの曝露を減らす方法

2017年12月13日 カリフォルニア州公衆衛生局

 携帯電話の使用は、子供たちと若者の間に、近年劇的に増加した。これらの電話はラジオ周波数(RF)エネルギーを発する。
 一部の科学者と保健当局は、RFエネルギーがヒトの健康に影響を及ぼすかもしれないと信じている。この指針書では、RFエネルギーについて説明し、潜在的な健康上の懸案事項の一部を列挙し、人々の曝露をどのように減らすかについての指針を提供する。

人々はなぜ携帯電話からのRFエネルギーへの曝露を心配しているのか?
 科学はまだ検証中だけれども、いくつかの研究室での実験とヒトの健康に関する研究は、携帯電話の長期間の高い使用率が、以下などの特定の種類のがんやその他の健康影響と関連している可能性を示唆している:

  • 脳腫瘍、聴覚神経(聴覚およびバランスの維持に必要)および唾液腺の腫瘍
  • 精子数の低下、および無活動または動きがより少ない精子
  • 頭痛と、学習・記憶、聴覚、行動、睡眠に対する影響

 これらの研究は、しかしながら、明確には関連を確立しておらず、そして携帯電話がこれらの健康上の問題を起こすかどうか、またリスクがどれぐらい大きいかについては科学者の間で意見を異にしている。
 この不確実さにかかわらず、この文書は、携帯電話からのRFエネルギーへの自分や家族の曝露を減らしたい人々のための指針を提供することを目的としている。

どうすれば曝露を減らせるのか?
 電話をあなたの体から遠ざけておく。あなたの電話をほんの数フィート離しておくことで、大きな違いが生まれる。

  • 携帯電話で話すときは、頭に近づけ続けず、代わりにスピーカーフォンやヘッドセットを使用する。ワイヤレス(ブルートゥース)と有線ヘッドホンは、携帯電話よりはるかに少ないRFエネルギーを発する。
  • 電話で話をする代わりに、メールを送る。
  • ストリーミングしている場合や、大きなファイルをダウンロードまたは送信する場合は、電話を頭や体から離す。
  • ○携帯電話をバックパック、ブリーフケース、またはハンドバッグに入れて持ち歩く。ポケット、ブラ、ベルトホルスターに入れない。なぜなら、携帯電話がオンになっているときは、中継基地局と接続しようとするため、使用していないときでもRFエネルギーを放射するので。電話が機内モードのときは、RFエネルギーを発散しない (機内モードが基地局との電波、Wi-Fi、ブルートゥースを止める)。

 高レベルのRFエネルギーを送信している状態のときは、携帯電話の使用を減らすか、使用しない。この状態は主に、次のときに起きる:

  • たった1つあるいは2つのバーが表示されているとき。携帯電話は、中継基地局からの電波が弱いときに、基地局に接続するために、より多くのRFエネルギーを出す。電波が弱いときに携帯電話を使用する必要がある場合は、このページの他の指針に従う。
  • 高速の自動車、バス、あるいは列車内にいるとき。電話機は機内モードでない限り、一つのセルタワーから次のセルタワーへ接続を切り替えて接続を維持するためにRFエネルギーを多く消費する。
  • ストリーミングオーディオあるいはビデオを利用し、あるいは大きいファイルをダウンロードまたはを送信しているとき。動画を見たり音楽を聞いたりするには、まず携帯電話へダウンロードして、それらを見たり聞いたりしている間は機内モードに切り替えておく。

 ベッドに電話を持ち込んだり、頭の近くに電話を置いて眠らない。電話がオフか機内モードでない限り、あなたのベッドから少なくとも数フィート離しておく。
 通話していないときは、ヘッドホンを外す。電話を使っていないときでさえ、ヘッドホンは少量のRFエネルギーを放つ。
 「放射線シールド」や、RFエネルギー、電磁界、携帯電話からの放射線を遮断することをうたう他の製品はあてにしないこと。米国連邦取引委員会によると、電話の信号を妨害する製品によって、携帯電話が接続を維持するためにRFエネルギーをより強く放射し、曝露を増加させる可能性がある。

(コラム)
RFエネルギーとは何か?
 携帯電話は、中継基地局へシグナルを送信し、基地局からシグナルを受信することによって働く。これらのシグナルは ラジオ周波数(RF)エネルギーと呼ばれるある形式の電磁波だ。RFエネルギーの他の発生源には、携帯電話中継基地局、テレビ・ラジオ送信機、スマートメーター、電子レンジがある。電話機が信号をタワーに送信するとき、RFエネルギーは、電話機のアンテナから、電話機を使用している人の頭と体の中を含むすべての方向に出て行く。携帯電話はまた、Wi-Fiおよび/またはBluetoothを使用するときに、より低いレベルのRFエネルギーを放射する。
 RFエネルギーは、太陽からのX線や紫外線のような他の種類の電磁放射線と同じ程度に強力だったり細胞やDNAに害を及ぼすわけではない。しかし、一部の科学的研究は、RFエネルギーへの曝露によって健康リスクが増加する可能性があることを示唆している。

子どもたちはどうか?
 子どもたちは、以下の理由により、RFエネルギーへの曝露による害のリスクがより高くなる可能性がある。

  • RFエネルギーは成人の脳よりも子供の脳の広いエリアに到達することができる。
  • 子どもの脳と体は十代を通して成長し、発達する。この期間、体はRFエネルギーの影響を受けやすくなり、その影響はより有害で長く持続するかもしれない。
  • 携帯電話を使用している子どもは、大人になって携帯電話を使い始めた人よりも、一生の間にRFエネルギーにさらされる年数が長くなる。

 子どもやティーンエージャーへの携帯電話のRFエネルギーの影響についての研究は多くないが、聴覚障害、耳鳴り、頭痛、一般的な幸福の低下などがいくつかの研究で示されている。【訳・網代太郎】

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