最近のアナログメーター交換例 「スマートメーター全戸設置」方針の撤回を

 愛知県の方から、スマートメーター交換のチラシが来たのでアナログメーターへの交換を中部電力に申し入れたところ、中部電力が「アナログメーターは生産していない」「在庫はない」と言ってきたと、6月17日に相談がありました。こちらからアドバイスした通り「強制する法律はない。あるなら見せなさい」「計量法期限前にあなた方はスマートメーターに強引に替えているでしょう。それはすなわち在庫になります。在庫がないといった見え透いたことを言わないで」と強く主張しました。そうしたら「たまたま在庫が見つかりました」と、当日中にアナメに交換してくれました。「たまたま」とはそれも見え透いた嘘ですが、悲しくなるほど電力会社の対応は稚拙です。【大久保貞利】

 秋田県の方からは、東北電力が7月19日にアナログメーターに交換したとのご報告をいただきました。メーターの期限である今年(2019年)の3年前に東北電力へ「電磁波過敏症なので(より期限の長い)アナログメーターに今すぐ交換してほしい」と依頼したところ「できない」と拒否されたものの「期限が来た時に、アナログメーターを希望する人には対応する」と東北電力は回答していました。同社はこの約束を守りました。新しいメーターの有効期限は2025年でした。
 フェイスブックの情報によると、7月17日に、北海道の電磁波過敏症の方の家のアナログメーターが、有効なアナログメーターに交換されました。
 東京電力以外の各社はこのように、スマートメーターを拒否する方には、アナログメーターへの交換も含めて柔軟な対応が行われているケースも見られます。逆にスマートメーターを拒否したのに勝手に交換されたなどの報告もあり、すべてのケースで適切に対応されているわけではありません。
 これに対して東京電力では、2018年以降、有効なアナログメーターに交換したという事例を私たちは把握していません。事前の通知もなくスマートメーターに交換するという、経産省でさえ「あってはならない」と言うほどのミスを犯した場合も「設置業者は事前に通知したと言っている」と開き直り、アナログメーターに戻しません。
 あくまでもスマートメーターを拒否した場合、期限切れのアナログメーターを使い続けるという対応を、東電は取っています。これは計量法違反ですが、違反の責任は東電にあり、消費者側にはありません。この場合、東電は「期限切れメーターの検針値を参考にして料金請求をすることに同意する」旨の書面の提出を求めてきますが、提出する必要はありません。私たちはあくまでも有効なアナログメーターへの交換を求めているのであり期限切れのアナログメーターでの検針を望んでいるのではないからです。
 諸悪の根源は国によるスマートメーター全戸設置方針であり、これを改めさせないと、根本的な解決にはなりません。【網代太郎】

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