東電、まだ数年使えるスマートメーターを早め交換 東京新聞が報道 下請けへの発注を切らさないため 無駄なコスト、消費者が負担か

『東京新聞』5月24日付

 電力量計の有効期間は通常10年です。有効期間満了が近づくと電力会社(の下請け会社)から交換の連絡が来ることになります。ところが東京電力エリアでは、有効期間満了まであと数年残っているスマートメーターが、新しいスマートメーターに交換される事例が相次いでいると、東京新聞が5月24日付で報じました。要は、東京電力パワーグリッド(東電PG)が7年間でほとんどのアナログメーターをスマートメーターへ交換してしまったことに原因があるとのことです。
 国のスマートメーター全戸設置方針に基づいて全国の送配電10社は、有効期限が満了したアナログメーターをスマートメーターへ交換していきました(これとは別に、新電力に切り替えた場合なども原則としてスマートメーターへ交換しました)。すなわち全戸のメーター交換には本来ならば10年かかるわけです。

東電PGの有害な“張り切り”で3年間の空白
 しかし、東電は3年間前倒しして、2014~2020年度の7年間ですべてのメーターをスマートメーターに交換する方針を打ち出しました。2014年度に設置したスマートメーターの有効期間満了は2024年度。このため、2021~2023年度の3年間は、満了を迎えるメーターがほとんどないという事態になりました。この間、交換を行わないと下請け業者の仕事がなくなってしまうため早めに交換しているのだと、東京新聞の記事は報じています。
 記事には「今後、設置後6、7年のスマメを新品に交換していくことになる。10年かけて年間工事数を平準化する。それが作業員の安定的な確保にもつながる」との東電PG広報のコメントが掲載されています。
 まだ使えるメーターを早めに交換することは、余計なコスト増加につながります。電力料金は総括原価方式(コストに利益を上乗せする)で決まるので、結局は消費者の負担増につながるのではないかと同紙の記者が質問したところ、東電PGからは「すぐに負担増に影響することはないものと考えております」という意味深な答えが返ってきたとのことです。
 そもそも東電PGがスマートメーター設置を3年間前倒しする必要はまったくありませんでした。設置を急ぐあまり未熟な作業員が従事し、ネジの締め不足で火災も発生させました(会報第117号など)。東電PGの“張り切り”は無意味どころが、有害なものでした。

3Gスマートメーターを4Gへ交換中
「5Gスマートメーター」はウソ

 記事では、他にも興味深い情報があります。東電PGによると、3G(第3世代移動通信システム)の携帯電波を利用して通信を行うタイプのスマートメーター(記事によると東電エリアのスマートメーターの8%)について、今年4月から4G対応のスマートメーターへ交換しているそうです。ただし、東電PGがスマートメーターのために利用している3Gのサービス終了は2026年3月の予定なので、早めに交換する理由にはなりません。
 加えて、下請け作業員が消費者に「5Gのスマートメーターに交換する」と説明しているケースがあるとのことです。実は、当会にも同様の相談があり、筆者(網代)は「5Gのスマートメーターは聞いたことがない。間違いでは」と回答していました。5Gは従来の携帯電波よりも強いと考えられ、電磁波過敏症の方々をはじめ不安を感じる方々が多いのです。記事には、5Gスマメについて「そのような説明をしているとすれば、それは間違いだ」と否定する東電PG広報担当者のコメントが掲載されていました。【網代太郎】

 

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