<院内集会>行政に聞いてみよう! 4G・5G携帯電話基地局は安全か

参加者で埋め尽くされた院内集会の会場

基調報告 基地局の問題点

特別報告 海外の動き

集会声明

各地からの報告 板橋

各地からの報告 大磯

各地からの報告 二宮

質問・要望への回答 総務省

質問・要望への回答 厚労省

質問・要望への回答 環境省

3省との質疑応答

実行委員長・石黒から

実行委員・Aから

実行委員・杉山から

実行委員・鈴木から

実行委員・山口さやかから

実行委員・山口みほから

 院内集会「行政に聞いてみよう! 4G・5G携帯電話基地局は安全か」が8月24日、衆議院第二議員会館で開かれ、約120名が参加しました。基地局を自宅近くに一方的に建設された方々、基地局で健康被害を受けた住民、電磁波過敏症(EHS)の方々が、声を直接行政へ伝え、行政の見解を質したいと実行委員会を組織して開催しました。基地局で多くの深刻な問題が起きていることを広く知っていただく貴重な機会になったと思います。
 会場予約のトラブルで、予定していた100人規模の会場を借りられず、狭い部屋になってしまいました。このため、会場に入れずにお帰りになる方もいて、実行委員の一人である筆者(電磁波研・網代)として、申し訳なく思っています。受付では129名のお名前が記録されましたが、約10名が参加できずにお帰りになったと思われます。その一方で、着席できず立ち見の方、床に座る方で埋め尽くされた会場は、より熱気に包まれました。
 集会には、本院内集会をお取りはからいくださった大河原雅子衆院議員(立憲民主党)のほか、阿部知子衆院議員(同)、早稲田夕季衆院議員(同)、川田龍平参院議員(同)、福島瑞穂参院議員(社民党)の国会議員ご本人計5名にご参加いただきました。また、中谷一馬杉衆院議員(立憲民主党)、尾秀哉参院議員(同)の秘書の方や、地方議員の方々にもご参加いただきました。
 また、本集会には11団体からご賛同をいただきました。ありがとうございました。
多彩な顔ぶれの実行委員会
 集会を開くことになったきっかけは、東京都板橋区で自宅のすぐ近くに設置された基地局への反対運動を続けているAさん(会報第134号第137号第140号他)から当会(電磁波研)へのご相談でした。実行委員会の主催で開くこととし、4月から8回の会合を重ねて準備をしました。委員長に選ばれた石黒貴子さん(会報第142号)のほか、神奈川県大磯町で自宅脇の基地局から健康被害を受けた村越史子さん(会報第140号)、基地局の模型を手作りした杉山英一さん(会報第140号、第143号)、素晴らしいデザインの宣伝チラシを作ってくださった山口さやかさん、杉山さんとともに基地局模型を抱えて街頭で院内集会のチラシを配布した鈴木加菜さん、元久留米大学講師の山口みほさん(会報第139号、第143号他)という多彩な顔ぶれが実行委に集結しました。石黒さん、杉山さん、山口さやかさん、山口みほさんはEHSです。当会(電磁波研)事務局(運営スタッフ)からは、大久保貞利事務局長、鮎川哲也、筆者の3名が実行委に参加しました。
 集会ではまず、電磁波研の大久保事務局長が「基地局の問題点」と題して基調報告。基地局から放射される高周波電磁波(電波)についての基本的な知識や、これまでの研究、反対運動などを紹介しました。今後目指すべきこととして、「電磁波の熱作用を基にした総務省の基準値(電波防護指針)を、非熱作用を考慮したより厳しい基準値とすること」や、「基地局設置を携帯会社と地権者の契約だけで決めるのではなく、契約前の住民説明会を義務付けること」などを挙げました。
 次に、筆者(網代)が「海外の動き」と題して特別報告。日本の基準値は緩いとよく言われるが、海外の多くの国が基準値として採用している国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)の指針値もほぼ日本と同様の緩さであること、しかし日本との違いは、予防原則に従って、基準値を厳しくする以外の方法で規制などを行っていることを指摘したうえで「基地局周辺の電波が基準値より低いことは、海外の動向に照らしても、対策を行わない言い訳にはならない」と筆者は主張しました。
 続いて、東京都板橋区、神奈川県大磯町、同県二宮町の住民が、取り組みや被害を報告。
 休憩を挟んで、3省との交渉が行われました。実行委が事前に提出した質問・要望に対して回答を聞いたあと、質疑応答を行いました。3省からの回答は、従来の見解を繰り返すものばかりでした。電磁波問題に限らず、役所とはそういうものです。市民が声をあげても、すぐに問題は解決しませんが、声をあげ続けなければ、決して解決しません。今後とも、粘り強く取り組んでいきたいと思います。
 最後に実行委員長の石黒さんが集会声明案を読み上げ、参加者により採択しました。
 本会報では、実行委のうち、石黒委員長と、本集会開催を提案したAさんに、本集会を振り返っていただきます。
 そして、3地域の取り組みや被害について、ご報告内容をほぼ全部、ご紹介します。
 3省交渉については、事前の質問・要求への回答の概要を掲載します。会場から多くの意見やヤジも飛びましたが、それらについては一部だけを掲載します。
 集会の模様について、一部報告者の部分を除いた動画がネット上で公開されています。詳しくはそちらをご覧ください。【網代太郎】

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